二次選考にぎやかしおじさん

 7月になって数日して、このミス大賞から一次通過のメールが来た。

 喜んだのも束の間、創元ミステリ短編賞では最終に残ることができずに終戦。


 その後、7月中旬になって「賢いヒロイン」中編コンテストで「ポンコツテイマーの覚醒」が中間選考を突破(カクヨムで公開しています)。


 月末になるとこのミス大賞の一次通過者が発表された。

 僕の作品を通してくれたのは書評家の杉江松恋さん。杉江さんのミステリ観は書評や対談などでなんとなく理解していたので、好感を得られてよかった。

 しかし、舞台となる離島の暗部についてのシーンは遠回しに古いと指摘されていた。

 僕は古いものが好きなのでつい入れてしまうのだが、21世紀にそれを書く意味を問われると、ただ書きたかった以外に答えることはできない。

 この時点でうすうす二次落ちを予感した。


 その翌日、MF文庫Jライトノベル新人賞の受賞者発表。今回は受賞作なしに終わった。


 MF文庫は年4回締め切りがあるが、第3期までに6作品が受賞していた。で、体制を変えたあと6本以上受賞したことはない。なので出ないのでは――と予想していたがその通りになった。

 僕の作品は一次通過止まり。

 評価シートが送られてきたが、この設定は前例があるのでもっとオリジナリティーを、といった指摘があった程度で文章量自体も少ない。欲張りなことを言うが、物足りなく感じた。


 8月になると「賢いヒロイン」の受賞者が発表された。これも最終選考にすら残れていなかった。


 お盆明けにはこのミス大賞で予想通り二次落ちを食らった。

 やはり古さが足を引っ張ったようだ。それだけでなく、最終選考に残った作品と着想の一部がかぶっていて、向こうの方がよくできていたという指摘もあった。実に情けない。


 こうして一次通過ラッシュは終わり、どれも最終に残れずという結果に終わった。予選だけ賑やかしている人みたいになってしまい、残念極まりない。


 とはいえ休んでいる暇はない。

 8月末締め切りのファンタジア大賞に過去作を改稿して応募。

 さらに、小説サイト・ノベルアップ+でテーマ別長編コンテストというものが開催されていた。これも8月末締め切り。

 下限は5万文字でいいらしい。

 すでに8/20を過ぎていたが、最強×師弟×ファンタジーのお題に挑戦してみたかった。


 ちょうどそのタイミングで、齋藤勁吾先生の漫画『異世界サムライ』にどハマりしていたのでサムライを主人公にしようと思った。


 ノベルアップではだいぶ前にウルトラジャンプとのコラボでプロットコンテストが開催されて参加したことがある。織田信長に仕えていた剣豪が、信長と契約している相手(第六天魔)の世界に行くというネタを出していたがこれが流用できそうだ。


 10日でなんとか5万文字を書き上げた。まだ話は続くが、第1部完という区切りまで持っていけたので見た目も悪くはないだろう。


 さらに、週刊少年マガジンがNOTEと組んで漫画原作大賞を始めた。

 これに高校野球、現代異能バトル、伝奇ものの3本を出すことに決め、NOTEのアカウントを作った。


 9月はこれに加え、他の賞も狙っていく。

 心が折れないことだけが僕の強みであった。

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