ラノベサークルの仲間たち

 僕は高校時代からモバゲーをやっていた。Mobageがまだモバゲータウンという名前だった頃から。


 ここではサークルというものを作ることができる。

 趣味の合う人たちで集まってわいわい雑談したり、相談に乗ってもらったり。


 僕は小説を書いている仲間がほしかった。

 実作者同士だからこそわかることもある。

 なので、作家志望者のサークルを探して回った。


 そしてライトノベル作家志望者のサークルに加入した。

 何回か名前が変わったので最初の名前は覚えていない。最終的には「軽小説を目指す者達」という名前に落ち着いた。


 そこには最近書き始めましたという人も、電撃大賞で上まで行きましたという人もいた。


 僕は先月応募できなかった作品についての相談を受けてもらった。


 そしてある事実が発覚した。


 ネクロマンサーでネクロフィリアのヒロインが出てくる作品がエブリスタにもうあるというのだ。調べてみたら確かにあった。しかも閲覧数もけっこう伸びている。


 危なかったー!


 下手をすればパクリ云々という流れになっていた。応募するべきではなかったのだ。それを知ることができただけでもサークルに加入した意味は大いにあった。


 ところで、ラノベ作家志望者となると、やはりみんな電撃大賞への応募を一度は考えるようだ。


 来年出します、と宣言する人もいた。


 ――そうか、電撃か。


 わざわざ言うことでもないが、電撃文庫は業界最大手。そこからデビューできれば将来は明るい(はずだ)。


 僕も来年の電撃大賞を目指そうと決意した。


 このサークルは現在すでに活動を停止しているが、ここで知り合ったメンバーとはツイッターに場を移していまだにやりとりが続いている。

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