交換女 アフターストーリー

「やっほーなっちゃん元気?」


「おー久々ー

 って言ってもよくラインしてたから、久々な気がしないね」


「あーなんか 前にもこんな事言ってた気がする」


「そだっけ? そう言えばしおりんはあそこの大学だっけ?

 朝倉君と、どうなのぉ?」


「もぅ!

 朝倉君は・・・最近は課題に追われてて、忙しそうだったよ

 なっちゃんは専門でしょ?

 なっちゃんの料理を一度食べてみたいなぁ」


「おっ、是非とも食べていただきたいねっ

 シャレオツな奴を振舞っちゃおう!」


「わぁ嬉しいー!

 そう言えばこの前の成人式出た?」


「出たよー しおりんは?」


「なんとなく面倒くさくて出なかった」


「えー、勿体無い

 私は私服だけど出たよ!」


「へーそうなんだぁ

 高校の知り合いとか会った?」


「あー会わなかったけれど、すごい子に出逢った」


「どんな子?」


「めちゃくちゃ美人でモデルさんみたいな人

 顔が小さくて、目と眉がくっ付いてるかのように近くて、まつ毛も長かった

 あれは化粧じゃなくて地毛だったね

 つい声かけちゃった」


「へーそうなんだぁ」


「着物も似合ってたんだけどね、その子ちょっと変わってたんだ」


「えっどんなの?」


「舌に、ピアスしてた

 笑った時にきらり!って見えて、よく見たら舌の真ん中にまあるいのがついてた」


「えっそうなんだ! 痛そうー」


「そうなんだよね

 それにへそピアスもしてて、腕には凄いリストカットの痕があって、痛そうで少し怖かった」


「へー…」


「背中に刺青って女が入れてたら引く?って言ってた

 凄い綺麗ですべすべな背中だったのに、もったいない」


「へー…」


「あっ、ごめん痛そうな話で…」


「や、違うの

 なっちゃんって、色々変わったなーって思って」


「ん?どういう事?

 あ、あぁぁ…」


「恥ずかしいんだっ

 いっつもからかわれてたからねっ

 まさか私が、なっちゃんをからかえるだなんて、思っても見なかったな」


「やめて、本当ごめん 忘れて」


「中野君」


「ごめんって」


「お箸」


「…変態 パンツ食べてたくせに」


「お互い様だよー

 って言うか、そこまでバレてたんだ」


「あぁぁ…恥ずかしい …浮かれてた」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

猟奇的な短編作品集 Free @yosimiduka

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ