第5話 誠side

「今日からお世話を担当

いたします、希美と申します」


「よろしくね、希美」


俺は希美がここに来る前から

知っている。出会いは1年前

校舎裏だった。


「どうして、私がいるのに

他の女と話すの!」


「ただ、分からない問題を

教えていただけだ」


これだから女は嫌いなんだ。

勝手に怒って、話も聞かない。

これ以上話しても無駄だと

思い、その場を離れよう

としたその時


「どこ行こうとしてるの。

まだ話終わってないでしょ!」


爪が腕に食い込んでいた為

血が出ていた。

手を振り払った後、教室に

戻ろうとした時不意に

声をかけられた。

その相手が希美だった。


「腕から血が出てる。絆創膏

どうぞ」


今思えば同じクラスでもないのに

よく話しかけてくれたなと思った。

それから、希美のクラスを調べて

調査もさせた。そして、家庭が貧し

くバイトを掛け持ちしている事を知った。


それから希美を屋敷に呼ぶように

仕向け、今は俺の専属使用人に

任命した。希美が覚えてないのは

寂しいが、今からは常に一緒に

いられる。



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逃げられない @komalove

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