星一〇〇個に届いた話。


 カクヨムに投稿しはじめたとき「星一〇〇個以上ある奴らは、ヤバイ猛者だ」と認識した。

 なぜか僕の中で「あっち側」と「こっち側」みたいな漠然とした思い込みのボーダーが形成された。


 最初は、縁のない話。

 次に、夢みたいな話。

 途中で、身の程をわきまえない目標になり、次に「もしかしたら」という淡い期待が乗る。


 手に届きそうなくらい近づけば、あえて期待しないことを決める。そして、叶ったときの気分はあっさりしていた。


 二〇一九年、七月三日。短編「ウルティマ・トゥーレの大河」が星一〇〇個に届いた。


 あれを投稿してから四ヶ月掛かった。ヤバイ奴らは、平然と駆け抜けていく。ヤバくない奴らも、平然とトンデモナイ小説を書き上げる。


 小説の良し悪しは、星の数では決まらないとは知ってたけれど、そういう複雑なことは分からないから、暫定的に星の数を追うことに集中した。

 やったことは、次の小説に取り掛かり、企画に参加して、エッセイで宣伝すること。


 たぶん、あの小説の出来が格別に良かったのではなくて、その前後に公開した小説や企画参加も含めた一連の流れで、多くの人に目に留まってくれたのが良かったのだと思う。


 だから、身に余る星がつくための秘訣を唱えるなら、やっぱり「多作であれ!」だ。足を止めないことだ。

 ここは間違えてないと思う。

 まだ僕の経験上では、優れた作家が知っているであろう「真理」として機能してる。



 ほんとは「この『気分』みたいなものを共有したくて」「繋がりたかったから」「身近なWeb小説を選んだ」というスタートから始まったのだから、上出来すぎるとも思う。



 読んでくれた方々には、感謝しかないです。

 ありがとうございます。

 自分が持ち合わせている『気分』も、まんざら悪くないのかもしれない。

 そう思わしてくれて、ありがとうございます。



 




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