チェック

 我が家へ来た車両の大半は愛情に飢えて放置されたものばかり。どの車体も埃にまみれオイルが滲み、基本的に動かず下手をすればバラバラなものばかり。触るだけで手が汚れるから洗車をします。洗車の前に空気が抜けたタイヤに空気を入れて転がしやすくしてから庭の水道まで運びます。


 流水で埃を流し落としてからボロ雑巾で全体の汚れを大まかに落とし、カーシャンプーとスポンジで洗えば受け入れ態勢が完了です。おおっと、タイヤを洗ったらリムとタイヤの間から泡が出ています。これはビード部分が錆びてエア漏れしているのでしょう。困ったことです。


 では気を改めてチェックを始めましょう。


 まず最初は脂ぎったエアクリーナーのチェックです。古いスクーターのエアフィルターにはスポンジが多く使われています。このスポンジは手入れを怠るとボロボロに崩壊します。エアクリーナーボックスを開けると劣化して粉々になったスポンジと吹き返したであろう2ストオイルが混ざった汚泥が出てきました。


 この時点でエアクリーナーエレメント交換が決定です。そして、粉々になったスポンジが吸い込まれたであろうキャブレターも分解して掃除しなければいけないでしょう。ま、この辺りは予想通りです。


 続いてシートとメットインスペースを取り外します。シートの下にはエンジンやキャブレターが詰まっているからです。最近のスクーターはメットインスペースを取り外して整備する前提で設計しているのでしょう。この部分を外すとグッと整備が楽になります。


 メットインスペースを外せばキャブレターが丸見えです。問題はキャブレター以外が見えない事です。バッテリーがダメになっているのはわかりますが、バッテリーの姿が見えません。スパークプラグのチェックをしようにもシリンダーヘッドはどこだろうって状態です。


 よくわからないのでヤ〇ーでグ〇りました。バッテリーはステップ下に、スパークプラグもステップを外した方がアクセスし易いみたいですね。そういえば今までシリンダーが横になったスクーターは触ったことがありません。


 若干ですが分解時に変なビスが使われていたりボルトが無かったりしました。恐らく過去に何らかの形で分解されたのでしょう。とりあえず整備しなければいけない場所はある程度分かりました。


 整備が必要なのはこの辺り

・エアクリーナーエレメント交換(無くなっているから取り付け?)

・キャブレター清掃(場合によってはパッキンやフロートバルブ交換)

・スパークプラグ交換 (高価な物ではないからついでに)

・バッテリー交換(充電できませんでした)

・タイヤのエア漏れ(ビードを落としてホイールの錆を落とせば直る?)


 ドライブベルトやウェイトローラーも交換したいけれど、まず最初はエンジンをかけて走行可能な状態まで持っていくとしましょう。

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