中華部品は……。

 スーパーカブのエンジンは有る意味『規格品』で『汎用部品』だそうです。規格じゃ無ければ汎用部品でも無い本田技研(株)の商品ですが、何やかんやで一億台以上世の中に出てしまった今となっては汎用と言っても過言ではないでしょう。正に汎用自動二輪。


 でね、『スーパーカブ』や『大島サイクル営業中』にチョコッと出て来るんですが、コピー天国である中国でカブとそっくりなエンジンを作ってるんですよ。そっくりと言っても細かな所を変えたり変わったりしてるんですけどね。オイルポンプとかシリンダーのスタッドボルトとか、水冷になったり3バルブになったりしたのもあるみたい。


 メーカーも何社か有るんですが、メーカーもピンきり。私がカブ90のミッションを四速化するのに取り寄せたのはその筋ではけっこう有名な人からでした。これに関しては乗り始めて4年目に突入している我が愛車で異常なし。組み立てた時も少しだけホンダ製より仕上げが荒いかなって感じ以外は違和感がありませんでした。


 でね、中華部品でも大丈夫やなぁって思った私はミッションのある部品を買って見たんですよ。シフトドラムってギヤのセレクターと言えばいいのかな? ガチャガチャとシフトべダルを踏むとギヤを入れ替える奴です。


 商品は『CD50・ダックス四速用 社外シフトドラム』って奴だったんだけど、ミッションを買った出品者と同じ説明で、別のメーカーの商品でした。京は疑い深い性格で、使う部品はチェックしてから使うんだけど、今回はハズレでした。部品個体が悪いのか、それとも個々のメーカーの製品がこんな物かは解らないけれど、仕上げが荒すぎです。使えない事は無いけれど穴の面取りが汚かったり、摺動部の仕上げが荒かったり。


 穴はリューターで面取りをしたけれど、摺動部はツルツルに仕上げたらクリアランスが大きくなりそうだったのでコンパウンドで磨いてお終い。あと、分解時にシフトフォークって部品を止めるRピンを抜いたんだけど、これが国産の部品と違ってRの縦線の所が長くて先端で折り曲げてありました。外れんようにかと思ったんだけど、材質自体がなまくら。


 Rピンってバネ鋼で出来ていて、弾性を利用して物を留めるものなんですが、形だけ真似をしたんですね。で、余っているジャンクからRピンを取って来て中華部品のシフトフォークに付けたらガバガバ。ピンの曲げ部分は国産品と一緒だったんだけど、よく見ればシフトフォークの形が違っている。ピンが固定できないから長くして曲げていたんでしょうね。


 何て帳尻合わせだ(笑)


 真似はしたんだけど、『どうしてこの形なのか』を理解せずに作ったんでしょうね。何だか組み直しているうちに萎えて来ました。でも捨てるのは勿体ないのでオイルを塗って保管です。


 なんか最近ハズレばかり弾いてる気がするなぁ。 

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