田舎でエンジンを分解していると…

とにかく便利な道具を持っている自動車整備士。2級とは言え水道のパッキン交換から水洗いした網戸やエアコンのフィルターのエアブローにスタッドレスタイヤの交換…等々、道具が無ければ出来ない事や道具が在ると早く作業できる事をバンバン頼まれます。


何やかんやと頼まれてやっていますが、整備士ってズボラ者が多いです。

※筆者の個人的な見解です。


ズボラと言うより『いかに早く楽に作業するか』を考えている気はしますが。


もうね、道具に頼る様になると家でのタイヤ交換で十字レンチなんか使ってボルトを外すのが億劫になってねぇ…病気で体力が弱ったせいもありますが、とにかくエアーコンプレッサーなんか買ってエアーツールを使いたくなってしまいます。冬のタイヤ交換なんかリフトを買いたくなってしまいますもの。


で、カブのエンジンを弄っていると工具が揃う訳でして、工具を揃えて整備をしていると何でも出来ると思って壊れた機械を持って来る人がいるんですよね。


チョットしたキャブレターの掃除とかチェーンの油切れならすぐ見ますよ。チェーンソーも刃を換えるとか、専門外の機械でも時間さえもらえば何とか修理は出来ます。


でもね、ベッコリ凹んだ車とか持って来られてもねぇ……直せません。


ボデーの修理は叩いて直せると思ってる人が多いみたいです。最近の車は高張力鋼板でしたっけ?薄くて強い鉄板を使っているから叩いて直すのは本職の人でも難しいんですって。で、直せないと伝えるのですが、8割方こんな事を言われます。


『整備士の癖に直せないのかよ』


チョット傷つきます。自動車整備士と自動車板金修理職人は別のものだと思います。私から言わせればボデーショップさんは魔法使いのような存在。ベコベコガサガサのボデーをツルンとした新車同然にするなんて素人には無理です。


ちょっと凹んだタンクにパテを盛ってスプレー塗装ぐらいなら出来るんですがね。


更に傷つく言葉は『やっぱり整備士でも2級やとアカンな』です。私が整備士をやっていた頃は1級自動車整備士は制度としては有ったけれど資格取得試験が実施されていなかった頃。取りたくても取りようがなかったのです。整備士を辞めるころに『1級(自動車整備士)が復活するみたいやで』って噂になっていた頃です。


1級自動車整備士はハイブリッド車やクリーンディーゼル等の最新技術に対応…だったかな?いにしえの整備士には分からない技術です。


他にも古すぎて交換部品が無い場合や、錆で朽ちてしまった部品を直してくれと持って来られたりすると困ってしまいます。部品を削り出したり溶接で直したりは設備が無いから無理です。タップやダイス、そしてヤスリで修正するのが精一杯…


そんなのが煩わしくてカブ弄りはコソコソ作業しています。人目を避けて作業→変わり者扱い→人目を避けて作業のループです(- -;)


ところで、そんなコソコソ作業をしている私に原付を譲ってくれた方が居たんです。買取業者でもそれほどの値段で売れない不動のバイクです。題名と全然違う2ストエンジンのバイクなんですけど……紹介しても良いのかなぁ?

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