TAROMAN 岡本太郎式特撮活劇

番組名:TAROMAN 岡本太郎式特撮活劇

放送:2022年7月19~30日(本放送、月曜~金曜深夜)、

 7月31日・8月1日(7月30日・31日深夜)(5話ずつ再放送)

 他不定期(放送局によって違うので公式サイトでチェックする必要あり)


こんな人にオススメ:

 何か行き詰まりを感じている人、岡本太郎氏の作品が好きなor興味がある人、特撮のミニチュアセットが好きな人、山口一郎氏のファン、監督・藤井亮氏の作品が好きな人


こんな人にはお勧めしない:

 岡本太郎の作品やことばが合わない人、『若い太陽の塔』の顔が怖い人、人生は緩く生きてナンボだという人、人生に計画性や生産性を強く求める人、でたらめなものが嫌い・合わない人、監督・藤井亮氏の作品が合わない人




 2022年7月29日のこと。翌日の歴史秘話ウルトラマンヒストリアを楽しみにしながらツイート検索で色々見ていた時にやたらと言及されていたのがタローマンとの出会いだった。そして30日、その日と翌日の深夜に再放送があると知り、急いで録画予約をしたのであった。


 31日の早朝、最初の画面で「なんだこれは!」というしかなかった。岡本太郎氏の画像の上になんだこれは!と文字が表示されていて、岡本太郎氏の肉声らしき声が「なんだこれは!」と聞こえてくる。


 そして現れる奇獣と、ナンダコレハと歌うワンダバ風のBGM。ちなみにワンダバというのはウルトラマンシリーズのBGMの一つで「ワンダバ」と検索して聞けばわかる、ワンダバダバ……というスキャットの曲である。どこからか飛来して着陸時に車を踏んずけるタローマン。立ち姿はくんにゃりしていて、どこかの銀色の巨人とは全く違う意味で不気味だ。


 その不気味さを増幅するかのようにオープニング曲が始まる。岡本太郎のことばの数々で出来た歌詞。いかにもな古い特撮風なカットに配される取材協力 円谷プロダクションの文字。ナレーション5人っていったい何なんだ(注:登場人物の声だそうです)。


 その後も謎の踊りなどサブタイトル「でたらめをやってごらん」の通りのでたらめな動きを披露するタローマン。そんなの俺でもできるわと言ってしまい、博士に煽られ、ガチョーンのパクリみたいなのを披露して空気を凍らすアナウンサー(話数が進むと奇獣よりむしろこいつが敵に見えてくる)。煽るときのアップが怖い博士。まって番組5分しかないのになぜアイキャッチが入るの。アイキャッチでは普通にかっこよく戦ってるんですがどなたがお描きになっているのか。


 何が来るのかと思ったらある意味での『本編』である。展覧会岡本太郎のCMだ。私は最初これ偽CMだとおもっていて、数話目でやっと本当に宣伝だと気付いた。大阪会場は7月23日~10月2日なのだが、数字の上に「なんだ これは」と書いてある。7の「な」と0の「れ」以外全然かすってもねえよとこれはさらに後で気づいた。


 本編(CM)が終わると風向きが怪しくなっている。理由にはっとさせられる。さっきのアナウンサーが芸能人のネタを改造した奴だったのと同じように、タローマンが出来ることだって、彼がそれまでに見聞きした事物からひねり出している点では同じだからだ。悩みを突き詰め、その行き詰った何かから必殺技を放って1話目は終わる。


 しかし一番幻覚度が高いコーナーが最後に待ち構えていたのだ。「TAROMANと私」である。サカナクションの山口一郎氏が存在しない思い出を語るコーナーである。オタクの存在しない話数(モルカーやけものフレンズなど)や集団幻覚ネタなど嘘の思い出にわざとノることに耐性がある人でもかなり戸惑う高レベル高濃度のモキュメンタリーなので気をしっかり持つべし。



 こんな濃厚な5分間が全部見れば10本も楽しめ、さらに、今の再放送は地方で話数や時間がばらばらというべらぼうででたらめっぷりを発揮している。ぜひ公式サイトでチェックだ。きっと東京展や愛知展の直前にもまとめて放送してくれると期待している。展覧会のCMなのだから!


 私は録画した1~5話を見た後、我慢できなくてすぐにYouTubeの公式配信を探して6~10話を見てしまいました。山口氏のコーナーがないので結局録画も見ることになったんですけど後悔はないです。

 今でもなんかもやっとしたときなどにひとつ選んで見返しています。




 で、タローマンかるた復刻版のはつばいはいつですか。(書いている時点でそんなものは存在しない)

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NHKの回し者でいいです。 朝宮ひとみ @hitomi-kak

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