02.愛には偽りがあってはならない

『愛には偽りがあってはならない。――――ローマ人への手紙12:9』




待て。待て待て待て。聞き捨てならない。

シルキーとこの男から衝撃の「これから」をお告げされたのだが、できれば聞き間違いだと思いたい。

一応、あり得ないだろうが確認を取る。


「……家に、連絡は」

「必要か?」

「もうこれ保護っていうより誘拐では」

「そうとも取れるな」


開き直んなや。アッサリ認めたぞこの誘拐犯。

背後に控えているシルキーも「それがなにか?」といった顔だ。

どうしよう。あの両親の事だ、マルガレータの事などどうでもいいだろうが、あの家は権力がある。仮にも社長令嬢が行方不明と来ればどうなるか。


「あの家に許可など必要なのか?あの両親ならお前がいなくなろうと然して気にも止めんだろう」

「……、…あの人達の事を知ってるの?」

「仮に知らなかったとしても、あの時間帯末子が外にいる事を気にも留めん親などたかが知れているだろう」

「…お金目当てじゃないの?」

「興味もない。あれらはお前が攫われたところで金を払う玉でもあるまい」

「じゃあ、貴方に何のメリットもない!あの人達に目を付けられたらどうなるか、」

「それにも興味はない。第一人間共にどうにか出来るとは思えん」


先程まで楽しそうに笑んでいた表情は、心底興味もないと冷めたものになる。

確かにあの両親はマルガレータが攫われて身代金を要求されたところで決して払わないだろう。あの二人が自分達のメリットにならない事をするとは到底思えないのだ。

だが、それすらもどうでもいいというなら本当にマルガレータを攫うというメリットが一切ないのだ。

だからこそ、わからない。


「…貴方は、何なの。…何で私を連れて来たの」

「それはお前にとって必要か?」

「じゃないと、納得ができない」

「そうか、なら仕方がない。だが立ち話も疲れる、ティータイムにはまだ早いが紅茶を飲みながら話をしよう。ついてこい」




彼とシルキーに連れてこられたのは、大きな暖炉が目を引く大部屋だった。

仕事が早いことに、テーブルには既に紅茶や茶菓子が用意されていた。学習したマルガレータは大人しく座り、紅茶を頂くことにした。……これ良い茶葉だな。

紅茶が舌に触れた瞬間のマルガレータの表情に満足げに笑みながら男も紅茶を一口口に含んだ。ただ紅茶を飲んでいるだけだというのに非常に絵になる。

紅茶が美味しいというのもあるが、マルガレータと向かい合って紅茶を飲むこの男はどこか上機嫌そうにも見えた。あの部屋で対峙した時よりは確実に。ぞっとするような美貌からは読み取れないが、表情に出さぬ代わりに纏う空気が雄弁に語っている。

随分楽しそうに紅茶を飲むものだとこっそり観察している間に、半分ほどカップの中を減らした男が「さて、」と切り出した。


「お前の質問だが…では少し芸に欠けるが質問で返そう。お前は私が何だと思う?」


そうきたか。間違いない、此の男は遊んでいる。

此の男へ投げかけた「お前は誰だ」という回答範囲の狭い問いではなく、敢えて「お前は何だ」というどうとでも答えようのある問いを、敢えて投げ返してきたのだ。実質答えるべき内容の選択肢などあってないようなものである。

それを答えるのを目の前の、この怪物は待っている。

自分で蒔いた種だ、ならば出た芽を刈り取るのも自分の自己責任という事である。


「……『吸血鬼』」


第三者がこの会話を聞いたなら、なんとチープな表現だと笑っただろう。

だが残念ながらこれは決して比喩でも何でもない。事実、此の男が人間ではないと言っているのだ。正体を言い当てられた男は一変、その貌から喜悦を隠そうともせずに唇に笑みを浮かべて見せた。

何とも邪悪な表情で歓びを表現するものだ。

だがこの化け物は、正体を知られたから喜んでいるのではない。そもそもこの男は最初から正体を隠してすらいなかった。では何故。


「その上でこうして茶会に興じるとは、豪胆に尽きるな。潔い」

「前門の虎後門の狼状態にして置いていけしゃあしゃあと…」

「試すような真似をした事は詫びよう。だが、ここまで堂々とする人間もいない。目が泳ぐ事もないとは」


そう指摘されると目を逸らしたい気持ちでいっぱいなのだが、ここで逸らせば負けた気がするのだ。

この化け物は間違いなくマルガレータを試しているし遊んでいる。とても面白いものを見つけたという感情を隠さない。というか、敢えて隠さない事で此方の反応を楽しんでいるのだろう。

マルガレータが強がっている事をしっかり分かっている。

しかし引き際も分かっているのか、さっと喜悦を控えめに先程の不敵な笑みを浮かべる表情に戻って見せた。


「御名答だ、お嬢さん。生物学上の固有名称はないが、世間一般では私は『吸血鬼』に分類されるものだとも。大雑把な分類ではあるがね」

「…他にも種類があるの?」

「あるとも。だが話せば長くなる。それはもう少し御嬢さんに余裕がある時がいいだろう?」


それは、確かに。

この様々な情報が駆け巡る脳内で、長くなる新情報を頭に入れてもロクに消化できないだろう。

だが、その中でどうしてもこれだけは知っておきたいものがあった。


「…じゃあ、昨夜私が見たあの群れは、何?人間じゃないよね」

「あれは屍喰鬼グールだ」

屍喰鬼グール………?」


いまいちピンときていない様子のマルガレータの、吸血鬼は数秒思案する表情を見せた。


「お嬢さん、フィクションの小説を読んだ事はあるか?」

「……勉強のための教材しか」

「なら、この屋敷にフィクションの小説から童話、絵本まで揃っている。好きに読むと良い」


吸血鬼はマルガレータが今まで遊んで来なかったことをしっかりと見抜いているようだ。童話や絵本も最低限しか与えられてこなかったからか、『お伽噺』に殆ど縁がない。

テレビや映画のモチーフになるような著名なモンスターの名ならわかるが。例えば目の前にいる吸血鬼のような。


屍喰鬼グール不死者アンデッドの一種だ。動く死体、といえばわかりやすいだろう。ゾンビと同じだ」

「ゾンビ、とは何が違うの」

「ゾンビはただ動く死体だ。だが屍喰鬼グールは、ある性質に非常に惹かれる特性がある。生者の命だ。お前も見ただろう?」


脳裏に蘇るのは、マルガレータが屍喰鬼グールの群れから逃げる際にぶつかってしまった事で巻き込んでしまったあの酔っ払いの事だ。

彼は屍喰鬼グールの群れに呑まれ、そして喰われていった。

喰われて命を落としたあの男は、あの群れと同じように動く死体となってしまっていた。


「アレらには己の身体を動かす為に必要な燃料というものがない。『燃料がないのに動いている』という存在の矛盾により、あの亡者達は本能的に自分にないものを埋めようとする」

「燃料って…命の事?」

「それもあるが、もっと概念的なものだ。そうだな…魂とでもいうべきか。自己を形成する為の資源リソース。肉体の対義。そうだな、例えるなら幽霊ゴーストが分かりやすいだろう。アレは魂だけの存在だ」

「じゃあ、幽霊ゴーストは逆に肉体を欲しがるの?」

「実はそうでもない。まあ、ここは話せば長い。いくらでも枝分かれする。知的好奇心が旺盛なのは美徳だが、まずは話題を一点に絞った方がお前の為だ」

「む…」


心底面白いといった風に口元を手で押さえて肩を震わせる吸血鬼に、マルガレータは無意識に少々乗り出していた身を正した。

本を読んでも得られない知識、というのは非常に貴重なのだ。勉強を両親から強要されていた身だが、それに2年前まで耐え切れたのはマルガレータの元々の素質あってのものだ。

好奇心旺盛で、気になったものは調べて己の糧にしなければ気が済まない質なのだ。逆に興味のないものには非常に淡白な事が、マルガレータの成績のムラに関係している。


「さて、話がやや逸れたが。…屍喰鬼グールは己にない魂を持つ生者を求め、その魂を得ようとする。が、当然魂など当人のものでしかない。屍喰鬼グールに喰われた事で生者は死に、その魂は在るべき場所へ帰るだけだ。残されたのは肉体のみ、屍喰鬼グールに喰われた生者も奴らの仲間入りを果たすというわけだ」

「……屍喰鬼グールは、死者なんだよね?彼らは最後どうなるの?」

「腐った身体は腐敗が進み、最終的には骨になる。骨のみとなっても奴らは動き続ける。既に肉体は死に魂もない者に終わりは訪れない。そんな不死者アンデッドを狩るのを生業とする人間もいる。そう遠くない内に見ることになるだろう」


最後のワードに軽く反応を示すも、大袈裟にはしなかった。

気晴らしにテーブルの上のクッキーを食べる。甘すぎずアッサリとした味わいながら、バターの豊かな香りがした。とても美味しい。

美味しいものも食べて良い感じに脳内に糖分が回ったところで、ずっと疑問だったことを聞いてみる。


「…でも、なんで屍喰鬼グールがあんなにいたの?今まで屍喰鬼グールなんて見た事なかったし、あんなのが沢山いたら被害者だって…」

「ああ、その事だがな。元々あの屍喰鬼グール共は森に幽閉されていた」

「森、って…黒い森の事?ここの周りの…」

「そうだ。あの森には屍喰鬼グール共が外に出ようという意思を失くさせる作用がある。元々あれはこの敷地に住み着く人外を外に出さぬ為の檻だ。侵入者には防衛措置としてある一定の場所まで来ると入った場所に帰される仕組みになっている」

「じゃあ、あの森に入って行って行方不明になった人たちって…」

「今頃森の中にいるんじゃないか?人間のままとは限らんが」


自業自得だろうに、と然も興味なさ気に吸血鬼は紅茶を飲む。

自分が住んでいた町の隅にそんな魔境があった身としては、肝が冷える思いだ。


「…そんな森に閉じ込められてたのに、なんで町に出て来たの」

「お前があの時間帯に外にいたからだ」

「…、は?」


詳細を省いて結論を言うな。

吸血鬼はまるで意味が分からんという表情のマルガレータに、紅茶の無くなったカップに新しい一杯を注ぎながらくつくつと低い声で笑う。


「私達人外といっても様々な種があるように、人間という種にも個体差は存在する。とはいっても質は皆似たようなものなのだが…極稀に、非常に変わった体質を持つ人間が生まれる事がある。色々と翻弄されやすい『体質』故、『誘因体質ゆういんたいしつ』と言われている」

「…色々、って何」

「それこそ個人差がある。人間から極めて好意的に見られやすい、逆に極めてヘイトを向けられやすい、――――人外を誘惑する、などな。そう言った、人間人外含み惹きつけたりする誘因体質者を纏めて『誘引体質ゆういんたいしつ』と呼ぶ」


意味ありげにマルガレータに笑みを向ける吸血鬼に、自分の背を嫌な汗が伝った気がした。

吸血鬼は続ける。


「どうもここの所、本来なら活動時間ではない昼にも拘らず屍喰鬼グール共の挙動が可笑しくてな。私の元にもある時期から芳しい匂いが掠めるようになった。匂いを辿った先にお前がいて、私はお前が誘引体質ではないかと仮説を立てた。それが昨夜見事に立証されたわけだ」

「…、私が誘引体質?でも、今までそんな事一度も…!」

「この体質は確かに先天性ではあるが、発現は第二次性徴時期だ。数日前に初潮を終えたと見える。今のところ血の匂いはせんからな」

「しょ……っ!?」


デリカシーの有無を超えてセクハラの域だぞ。

突然の爆弾発言にも拘らず当方はしれっと紅茶を飲んでいる。こちらは怒りやら恥ずかしさで赤くなっているというのに。

しかしここでキレてもこの男は面白がるだけだろう。現に今確実に遊ばれている。

怒りよ静まれ、今は治まるんだ。


「…、その、私の体質の所為で屍喰鬼グールは森を越えてしまったって事?」

「結論から言えばそうだ。体質の度合いにも個人差がある。お前の場合亜人類デミ古代種オールドワンにはとても芳しい香りをお前から感じたりする程度だが、不死者アンデッドはそうもいかん」

「どうなるの」

「誘因体質者は他者と一線を画す魂の質をしている。上質な魂に惹かれて我先にと食屍鬼グール共は手を伸ばして喰おうとするだろう。だが屍喰鬼グールはそれだけだ。本当のお前にとっての脅威は混血鬼ダムピールと呼ばれる者達だ」


一変して吸血鬼の表情が不機嫌そうなものになる。

見るからに嫌悪と侮蔑を滲ませている。余程嫌いなのだろう。


混血鬼ダムピールとは半端者共の総称だ。魔性からの誘惑に堕ちた者がこれに変生する。人間として死にはしていないが、身体能力や五感が人間に比べ非常に優れている。だが、知性はあれど理性は無いに等しい。欲望のままに行動する」

「人間の形をした野生動物みたいなもの?」

「その可愛らしい表現の通りなら良かったのだがな。奴らの欲望は主に人間の三大欲求、食事睡眠性欲に準ずる。混血鬼ダムピールは大半が睡眠を必要としない分、食欲と性欲に突き動かされている。理性が無い為殆どが食欲と性欲が同居していると思っていい」

「……、まさか」

「そうだ。奴らには理性がない。お前の体質は人外を誘惑する特性のフェロモンをまき散らすものだが、さて理性のない奴らがそれに耐えられるかなど昨夜のお前は身を以て知ったわけだ」


人間を優に超える身体能力、そして知性もある。理性がないからストップもかからない。

そんなものに襲われたら、マルガレータは一瞬で終わるだろう。

そこで、ふと考える。不死者アンデッドに特攻ならば、この目の前の男にも諸に効果があるのではないか?

ならば身の危険がすぐ身近にあるという事になる。

だが目の前の男に兆候がどうも見られなかった。マルガレータの視線の意味を汲んだらしい男は不機嫌そうな表情を僅かに引っ込めた。


「ああ、私も曲がりなりにも不死者アンデッドだが、抑々そもそもの起源が異なる。混血鬼ダムピール共程の直接的な影響はない。精々『大変良い香りがする』といった程度だ」

「…、その香りってのはどうにもならないの?」

「ならんな。魂の質の問題だ。生まれ直す以外手はない」


成程。無理と。

頭を抱えて天を仰ぎたい気持ちだ。この体質の所為で、一体これからどれだけ悩まされる事だろう、想像がつかない。

現に、吸血鬼曰く「発現して数日」の今この状態でだいぶ体質に翻弄されているのだ。誘惑なんかしてねえよと腹から力の限り声を出したい。


「自分の体質についてある程度理解が及んだところで、また町に戻りたいというなら私は止めんぞ?尤も、どのルートだろうと森を越えねばならないわけだが」

「う…」

「お前が町に戻れたとして、あの家とあの家族がお前を待っているがな」


その言葉で、グルグルと回っていた頭の中がすっと冷えた気がした。

マルガレータを捨てた両親と見捨てた兄と姉。あの家に愛着は全くない。家族が例え屍喰鬼グールに喰われようが悲しみなど何も湧いては来ないが、あの両親が必死に積み上げたキャリアも化け物の胃袋に入ってしまえば全部どうでもいいものなのだと思うと、不思議な気持ちになった。

そこで、ずっと胸の内で濁り切っていた疑問が浮かび上がってくる。

この茶会は随分と長かったようで、陽は傾き空が燃え落ち始めている。


「貴方は何でそこまでしてくれるの?」

「ン?」

「貴方が私の事も私の家族の事も家の事も知ってた所で、やっぱりここまでするメリットが貴方にはない。…私にとって都合がよすぎる。…どうして私を連れて来たの」


彼の口ぶりからして、彼はマルガレータを「人間だから」という理由で助けたわけでは決してないだろう。明確に口には出さなかったが、屍喰鬼グール関連の説明をする際人命を一切慮っていなかった。彼はこの町の人間の命を何とも思っていない。

昨日までの自分ならこの吸血鬼の思考をどう思っていたのだろうとは思うが、それもどうでもいい話だ。

そして特殊体質者である事は関連しているだろうが、それが直接的な理由でもないだろう。なんせ彼には直接的な影響はないらしいのだから。

この香りが鼻につくのだろうから仕方のない事だが、この香りの所為で森の屍喰鬼グールが出ていくのが彼の思う所でないのならばマルガレータを殺せば済む話なのだ。

マルガレータを連れてきたところで荷物が増える。面倒な事も増える。一方殺せば全部済む話だ。家の事を知っているなら猶更だろう。

吸血鬼からすぐにただ一言『面白いから』と返ってくるだろうと構えていると、意外にも吸血鬼は思考し始めた。少し視線を外し、黒い手袋に覆われたスラリと長い指が下唇を僅かにさすっていた。本当に、呆れる程に絵になる男だ。

僅かな時間だったが逸らされていた目は、ゆっくりとマルガレータにピントを合わせた。鮮血を煮詰めたような赫灼にあの蛇のような威圧感がない。


「…そうだな、私もこれにはあまり確証がない。自分でも半信半疑なのだが、そうか。私の中にもまだこのようなものが残っていたか」

「?」


それはマルガレータに言うというよりは、自分に言っているように見えた。

それを気にするより先に、マルガレータの左手が勝手に動いた。酷く驚いて自分の手を見ると、吸血鬼から伸びる黒い影がマルガレータの手を取って動かしていた。

影に質感はなく、感覚としては腕が勝手に動き出しているという何とも言えないものだ。突然の事に混乱しているマルガレータに吸血鬼は楽し気に笑むと、その影から渡されたマルガレータの左手を取った。

大きな手だ。彼は自身を不死者アンデッドと言っていたが、その薄くはない手袋の下から感じる確かな体温は生者のものと変わらない。

手に取ったマルガレータの左を彼はゆっくりと持ち上げたかと思うと、―――恭しくその手の甲に唇を落とした。


「――――、え」


ひっくり返った声も、間抜けな声さえも出ない。呼吸がせき止められたかのような、肺が空気で満たされた際に出るような短い吐息。

唇は軽く落とされたのみ、直ぐに離れていったのにじわじわと熱を持つ。―――いや、熱を持っているのは、この身体だ。

顔を上げた吸血鬼の表情は、今日一日だけで頻繁に目にした愉悦のそれではなく、どこか穏やかなそれだ。その眼には威圧感は愚か、こちらの頭が蕩けそうなほどの熱を孕んでいる。


「美しいお嬢さん、どうやら私はお前に心を奪われたらしい」


熱を孕む恐ろしい程に真摯な声色が、その言葉に一切の偽りがないのだと語りかけてきた。

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怪物のバラード 桃酢 @momozooo

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