ささやかに光




照らしつくしてしまうほどの

強い光はいりません

肌に触れても見落としてしまうくらいの

ささやかな光を僕らにください

じわりと染み込むくらいの速度で

あたかも惑わされていて

僕は小さな草藪に分け入り

頬や腕にいくつもの傷をつけて

そこで寄り添っていたいのです

ささやかな光で構いません

強い光はいりません

誰も照らさないそんな光で

僕らは寄り添おうとするだけで

近づこうとするだけで

それだけを望むのでよいのです



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