芥のポエトリー



忙しく路地を駆けてゆく

ゴミ収集屋のトラックが

音楽を不協和音に変えるとき

僕らの生活そのものは

どうしようもなく腐り始める

たとえばねずみの糞だまり

たとえばからすの吐く悪罵

回収せんとトラックのゆく

道々に落ちた空き缶の群れ

否定されない詩歌の数々


たとえばねずみの歌うブルース

たとえばからすのがなるロック

清掃せんと人々のゆく

道々に充ちた芥のポエトリー


不協和音が遠ざかるとき

どうしようもなく腐り始めた

僕らの生活

それそのものと



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