針
はりねずみが死んだ
とうとう天敵にやられたのだ
わたしの部屋の 小さな籠で
忙しく息づいていた 彼は
昨日の晩に
まるで夢から目覚めるように
死んだ
あんなに護られていたというのに
どうしてかと問うなら たぶん
時計の針だ
二つの強靭な針にかかって
チックタックと引き裂かれたのだ
はりねずみが死んだ
まるで孤独そのもののようにして
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