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目次
生来の夢
宇宙飛行士になりたいなんて
思ったことはなかった
電車の運転士になりたいとか
考えたこともなかった
サッカー選手になりたいって
いう奴の気が知れない
ましてやパティシエだなんて
想像できない世界だよ
「将来の夢」の空白に
何を書き込むべきかなんてさ
分からないからぼくは
「詩人」とだけ書いたんだよ
負け組なんだよぼくは
宇宙飛行士になれないなんて
はじめから知ってたよ
なりたくもなかったけれどさ
はじめから知ってたし
書けるものがなかったからさ
「詩人」とだけ書けたんだよ
他のものにはなれないからさ
いつまでも詩人のまま
いつまでも詩人であるがまま
詩人であるままいつも
はじめから詩人であったこと
それだけを知っている
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