第3話 甦るキンパラ伝説5 ~古代カジノをぶっつぶせ~

○最終日・カジノ

支配人「それではこれよりパチスロキング決定戦を行います、これが今季のラストゲームですので存分にお楽しみください」

「ウオオオオ」

客がなだれ込み座席がどんどん埋まっていく。

トーゴ「始まったな、のんびりしてていいのか?」

ユウ「大丈夫よ、パパも居るし」

トーゴ「ナナとサンは?」

ショーコ「二人ともクタクタで休んでるわ」

トーゴ「そうか後はユウが優勝するだけだが……」

ユウ「そうね、そろそろ行くわ」

フィメナ「ああうー、私もやるんだーああ」

フィメナは興奮している。

トーゴ「こらお前は、止めておけ」

ユウ「最後だしいいんじゃない?、何かあったらトーゴが止めたらいいし」

フィメナ「そうだよな、いいよな?、ほら放せ」

トーゴ「……これが終わったら戻ってくれるんだろうな?、ほら」

トーゴがフィメナを離すと手近の台で遊びはじめた。

フィメナ「うふふ、うふふ」

トーゴ「……本当に頼むぞ、ユウ」



ユウ「さてどれにしようかな」

ユウはゆっくりと歩く。

ハル「やーめた、あっちのが良さそう」

ハルが遊んでた台を切り上げて移動する。


ユウ「じゃあここでやるわ、あまりものには福があるのよ……えーとこうかしら?」

隣の客「なんだい姉ちゃん初めてかい?、最終日なのに」

ユウ「そうね、ビギナーズラックって奴をとっておいたのよ」

隣の客「はっはっは、そんなの当てにするのかい」



ピロピロピロ―ンジャジャジャーン

店員「17番台のお客様スタートしました」

ジャラジャラジャラ

ユウ「あら箱を交換するのも大変ね、よいしょ」

支配人「おめでとうございます、こちらに積んでおきますね、こちらのお客様の対応を」

店員が玉箱を交換して積んでいく、すでに10箱は積まれていた。

隣の客「すげぇな、ホントに当てやがった」

支配人「……(ビギナーズラックか、まぁ長くは続くまい)」

ナナ「ユウー、どうじゃ?」

ハル「うわー、すごいことになってるね」

ナナと王女がやってきた。

ユウ「まぁ見てのとおりよ、ハルは移動するの?」

ハル「そうだねここの王様目指してがんばるよ」

ユウ「あらそう……私も移動しようかしら」



ユウ「やっぱり角はよく出るわねー」

ジャラジャラジャラジャラ

角の台に移動したユウは再び確変を当てていた。

支配人「おめでとうございます、あちらに置きますので――(こ、こいつは出し過ぎだなんとかしないと)」

ショーコ「いいながめねー、玉箱のピラミッドよ」

ユウの玉箱は20箱以上になっていた。


○数時間後

支配人「お、おめでとうございます(なぜだ!?、何が起こっている!?)」

ジャラジャラジャラジャラピロピロピロ―ン

ユウ「ふわぁ、また当たったわね」

「すげぇ、どこまで出すんだ?」「クイーンだパチスロクイーンじゃ」「あれはいくらになるんだ?数百万にはなるんじゃないか?」

ユウの周りには人だかりができて成り行きを見守っている。

ユウ「みんな疲れてきてるだろうし、これでコーヒーをお願い、全員にね」

店員「かしこまりました」

ユウは玉箱をひとつ渡して全員分のコーヒーを注文した。

支配人「(おかしい絶対なにかしている?)、あのお客様すこしこちらへ」

ユウ「あら?、まあいいわ少し休憩がてらに」



女性店員「特に怪しいところはありませんでした」

支配人「なに!?、本当か?」

ユウ「じゃあ、問題ないわね、じゃあ続けるわ……、そうそうお金ちゃんと用意しておいてね、そこそこの額になると思うから」

支配人「ぬううううう」


ジャラジャラジャラジャラジャラ


店員「15番のお客さまスタートでーす」

引きつりながらもユウの確変を知らせる店員の声が響く。

支配人「バカな」

店員「そこまで、時間終了となりますー」

ユウ「あら、終わり?、仕方ないわね」

確変中の台を後にしてユウが宣言する。

ユウ「どう見ても、私の優勝ね?、賞金と換金をお願いできるかしら?」

支配人「ぬううう、そ、それではこちらへ」

脂汗を流しながらも営業スマイルを浮かべて金庫へ向かう支配人。

支配人「いくらだ?」

店員「計上中ですが300万以上はあります」

支配人「その程度ならば……少ない額ではないが」ぐぬぬ

ガチャ

支配人が金庫を開ける。

ハル「やったね、あれ全部もらえるの?」

ユウ「そうじゃないわ……下ごしらえは出来てるのよね?」

ナナ「もちろんじゃ、見ものじゃぞ」

支配人「よし、運びだせ」

ボゥ

支配人「ん?」

ボオオオオオオオオオオオォン

支配人「か、金があああああああ」

なんと金庫の中の金貨が燃えだした。

「うわあああああ」

支配人「金、俺の金が!!」

あっというまに火は消えカードが一枚残された。

カード『悪徳にまみれた金を頂戴したのじゃ、byセブンガール』

支配人「な!?、バカな……、ふざけやがって」

空になった金庫の中支配人は怒りに震える。

ユウ「それで、換金と賞金はどうなるのかしら?」

支配人「そ、それは」

ユウ「お金なくなっちゃったみたいね~、だったらこのカジノを商品にもらおうかしら」

支配人「何!?、カジノを」

ショーコ「それとここのカジノが持ってる債権もね」

支配人「なんだと!?、そんな」

ナナ「さあ観念するのじゃ」

支配人「ぐぬぬぬぬ」


店員「支配人」

女性店員「支配人どうしますか?」

支配人「……やらん」

店員「え?」

支配人「やらんやらんやらんやらんぞおおおおおおおおおぼぼああぁぁ!!」

支配人が叫ぶと口から銀色の煙が、いや銀玉が吐き出された。

「キャアア」

トーゴ「なんだ!?」

ユウ「正体を現したわね」

銀玉の塊「ここはワシのカジノだワシの金だワシがゲームだああ」

ショーコ「きゃああ!」

ハル「危ない、伏せて」

パチスロ台が飛び交い銀玉デーモンに吸い寄せらせていく。

ガコンガコンガコンガコン

なんとパチスロ台が合体してその巨体がテントを突き破った。

、「うわああああ」

トーゴ「みんな逃げろ、崩れるぞ」

ドドドドド

「グオオオオオ」

パチスロゴーレムが現れた。

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