第21話
『やぁ!!神様候補者諸君!!私は、この試練の最高責任者であるエヴァという者じゃ。試練が始まって24時間経過したがどうじゃ?ちゃんと生き残っておるか??ちゃんと神業を使いこなせているかの??』
ミル時計含め、ここにいる全員の腕時計から年寄りのお爺さん特有のガラガラで渋い声が響き渡る。
『どうやら、まだ神業が使えない候補者もちらほらいるらしいが、安心せい。今日中には遺伝子が身体に馴染んで使えるはずじゃ。』
「マジで!?」
この報告を受けて、俺とサーラはハイタッチして、喜びの感情が顔に出る。
『そして、ここから本題じゃ。24時間経過した今、生き残ってる者はそろそろこの無人島の環境にも適応してきた頃じゃろう。じゃから、今から何個かお前達に"壁"を用意した。』
「壁?」
『まず1つ目はこの無人島に"キラー"という機械動物を放出する。このキラーとはこの無人島に元々いる猛獣達と違って候補者だけを永遠に襲いかかるようにシステムしてある。もちろん、強さも魔物級にしてあるから、本気で立ち向かわないとすぐに殺られてしまうから気をつけるのじゃぞ』
ここにある猛獣ですら、厄介なのに、候補者対象のキラーマシンか………。中々、このエヴァっていうじいさんは鬼畜な性格の持ち主だな
『2つ目は、この無人島のあらゆる所に移転トラップを設置させて貰ったぞい。このトラップに引っかかると、ある場所に移転されてしまい、ほぼ死んでしまうから警戒の方も怠わずに過ごすようにな。』
その移転先を敢えて言わないっていうのもやらしいな、オイ。
『最後に、ここから24時間の間で、君達の行動で"生き返り"の権利を与える者を選別するつもりじゃ。つまり、これはどういう事か"分かるな"?………以上。これからの君たちの活躍を期待しておるぞ。今から1分後にキラーやら、トラップやらを解放するから現在ゆったりとしておる者達はすぐに警戒した方がいいぞい。では、また24時間後に。』
3つ目の壁の意味が分からないし、最後の警告絶対に俺たちに向けて言ってるだろ!!!
俺はミル時計からみんなの方を見ると、俺以外みんな戦闘準備に入っていた。
アニエスは剣を構え、サーラは剣と盾を両手に持ち、安井は弓の矢の最終調整していた。
いや、お前らはえーよ!!
と、心の中でツッコミを入れながら、俺も剣と盾を両手に持って戦闘準備に入る。
ここからの24時間、この試練の最大の地獄を俺達は味わうことになる。
残り時間75:49
神様候補者残り5981人
とりあえず、神様目指します!! 菜々瀬 晴人 @Maguro1627
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