毎日投稿の難しさ

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 2018/05/27:Twitter始めました。

 が、まだ何もよく分かってません!



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『どの世界でも上位に君臨しているのは、人の想像を超えた化け物』


 と、最近になってよく思うのです。


 たとえばプロゲーマーの、その中の格闘ゲームの、その中のストリートファイター系を主な主戦場とされている方々。彼らの配信、あるいは動画などを見ると、やっている事の次元が違いすぎて自分にはプロゲーマーなんて絶対に無理だなと思わされます。


 通常攻撃はパンチとキックで、それぞれ弱、中、強があり。それにそれぞれ立ちと屈みもあり。それと必殺技もいくつかがあって、それにもそれぞれ弱、中、強、EXがあり。それら全てがそれぞれダメージ、射程距離、持続、発生時間、発動後の硬直など全てが違う。それに特殊な状況で性能が変わったりもして……。

 なのにそれらを全て、全キャラ分、把握し。対戦キャラごとに、どの状況にどういう選択をすればいいのか一つ一つ検証して把握して。そして格闘ゲームなので、実際にその状況になった時、瞬時に動けるように自分の中に落とし込まなければいけない。

 そして、そうやって自分の中に出来上がったモノが、数週間か数ヶ月ごとのアップデートでバランス調整され、全て壊れてやり直しになってしまう。更に、新作が出たら微調整で済まないゲーム性の変化がある。

 というのがまず土台としてありつつ、その上にコンボの早さや正確性、相手の行動傾向を読む力、相手の戦術への適応、メンタル的な力、最適行動を崩すフェイントなどが乗っかってきている。


 物凄い適応力と根気がないと続けられない業界なのでしょう。

 実際、ストリートファイター系プロゲーマーの中でも、常にトップ争いに参加し続けている人はかなり少ない。

 何かのシリーズで凄くフィットして物凄く強かった人でも、次のシリーズに移行したら対応しきれずに落ちてきてしまう人が多いように感じる。

 そんな中、どんな変化があっても対応し、適応していける上位陣は化け物なのだ。


 小説業界で考えてみよう。

 速筆で知られている森博嗣氏など、どうだろうか。

 彼は平均すると仕事時間は一日一時間(らしい)が、その中にはブログ執筆や確認作業など様々な仕事も入っていて、その中の三五%ほどが小説の執筆に当てられる。要するに一日換算で二〇分ぐらい。それで約二〇〇〇文字を書き上げる。その時点で異常な数値なのだけど、驚くのは、『この数値は何も書かない日も含めた平均値』というところだろう。実際には一三万文字程の小説一冊を一五日前後で書き上げているらしい。

 しかも、そのペースが最速という事ではなく。書こうと思えばもっと多く書けるけど体調を考えてセーブしてこれ、らしい。


 何故こんなに早いのか。

 恐らく、彼の頭の中には物語の最初から最後までがほぼ完全な流れで出来上がっていて、後はそれを文字として出力しながら微調整するだけなんだろうと思う。

 そんな彼でも推理小説を書く場合は『約半分ほど書き終わった段階になってようやく犯人を決める』、という手法を使うらしい。すると、自分でも『ない』と思う人物を犯人にする事が出来るらしい、が。

 その場合、どうしても出てきてしまう矛盾点を、、という。


 さて、タイトルに戻るとしよう。


『毎日投稿の難しさ』


 厳密に言えば、投稿に限らず。投稿。という方が正しいかな? まぁとにかく、書けた分だけ刻むようにネットにアップロードしていくやり方。これが非常に難しい、と最近になって実感してきました。


 まず、全体を通したバランスが最後まで見れない。


 最終的な予想図があるとは言っても完全な設計図ではないし、その予想図で作っていくのは一話一話のパーツとパーツ。

 そのパーツとパーツを組み上げた後の形は、自分でも最後になってみるまで分からない。

 絵でたとえると。部分ごとに別々に書いて、それを最後にパズルのように組み合わせて、はい一発勝負! みたいな。

 料理でたとえると。味見禁止の目分量調味料投入でドンッ! みたいな。

 その結果、粘土で花瓶を作っていたら土偶戦士が完成した! ……なんて事は流石にないけど、湯呑になってたりはするんですよね。


 そして、後からの修正が難しい。


『えっ? の文字をクリックして書き換えればいいじゃない』

 と言ってしまう人!

 いや、まぁそういう人も普通にいるでしょう。別にそれを否定するわけじゃないですよ。

 でも『◯◯話を大幅修正しました』とか頻繁にあったら読者も大変だろうし。『◯◯話に伏線追加しました』とか興醒めだし。『やっぱ◯◯話から先を消去して書き直しまーす』とか言っちゃったら大混乱になりそうだし。

 そんな感じで一度アップロードしてしまったモノを大きく編集するのは勇気がいるものでして……。


 でも、さっきの森博嗣氏の話にもあったように、物語を最初から最後に向かって一直線に順番守って書き進めていくだけでは限界があると思うのですよ。

 化け物みたいな一流作家でもそうなのですからね。

 基本的な順番としては、プロローグからエピローグの方に向かって書き進めるとしても、途中で良いアイディアが思い浮かんだりしたら、戻って変更したりするようなやり方もかなり重要なはずなのです。


『じゃあ、更新停止して書き溜めてからアップロードすれば?』


 うんうん……最初の頃はそうしようと考えていました。

『一章書き終えたら更新停止して、二章を書き溜めてから更新再開すっか!』とね。


 そんな事を考えていた頃。片っ端から様々な作品のPV数の推移を調べて、読者がどのタイミングでその作品をのか、その傾向を調べて参考にしようとした事がありました。

 その時に気付いてしまったのです。


 書籍化してるランキング上位の有名タイトルでも、更新間隔が少し空いてしまうとPVがガクッと減っている! と。


 作品の内容で切られるのではなく、更新間隔のせいで切られる。

 各話ごとのPVが見られるカクヨムだからこそ分かる、この容赦ない事実に愕然としました。


 という事で、「どうすりゃいいんだ!」という感じのこの頃だったりします。


『サマル振りヒーラーの異世界冒険』は、現時点までは先の先を考えつつ綱渡りながらなんとか定期更新でやってこれました。しかし、このままのやり方で、この先どうなるか、上手くやれるかどうか……。


 WEB系の作品で上を狙うなら、クオリティと筆の早さを両立したまま維持出来ないとダメなのかもしれませんね。

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