創作のよい手本――映画レビュー「アフリカの女王」

FZ100

映画「アフリカの女王」

映画「アフリカの女王」、ワンコインで観られる名画です。


「アフリカの女王」はアフリカの女王号というオンボロ船で一組の男女が川を下ってドイツの戦艦に立ち向かう物語です。つまり登場人物はこの男女二人に絞られます。川を下るにつれて二人の関係性が変化していき、具体的には初めは無関係だった二人が親密になっていく様が見事で、まさに映画の教材としてうってつけ。


リンダ・シガー「ハリウッド・リライティング・バイブル」(田中裕之/訳)という映画の教則本でこの「アフリカの女王」が題材として使われています。ハリウッド映画らしく三幕構成法の解説から入るのですが、映画の肝は登場人物の関係性の変化です。これを体感するのに映画「アフリカの女王」はまさに好適の素材なのです。


ちなみに「ハリウッド・リライティング・バイブル」は定評のある映画教則本ですが、「アフリカの女王」の他に「トゥッツイー」「刑事ジョン・ブック/目撃者」を観るとよりよく理解できます。この三作を観ることで理解が容易になるように配慮された本なのです。

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