第28話 スマートフォン用ゲームアプリ『OIDASU~追い出す~』企画素案

●タイトル


OIDASU~追い出す~


(家賃保証会社の督促を体験するスマートフォン用ゲーム)


ゲームの目的である延滞金回収率達成には『払ってもらう』か『部屋を追い出す』しか無いため。よりインパクトの強い『追い出す』を採用した。



●基本ストーリー


家賃保証会社に入社した新入社員が、回収数値目標を達成しレベルアップしていく。

(関東版と関西版を作るが、内容は同じ)



●コンセプト


実体験しようと思えば誰でも出来るのに、親に申し訳ないのか中々「督促」を仕事にする人はいない。ただし「闇金ウシジマ君」や「ナニワ金融道」のヒットにも見られる通り、督促の現場に興味がある人は少なからず存在する。

彼らに手軽に、この上なくリアルに体験してもらう。

※より現実的なように、苦情にならないようプレッシャーをかける、という督促手法を正とする。苦情に発展した場合はペナルティが発生する。



●ターゲット


6歳以上。誰でもできるから。

「こんなオトナになってはいけないよ」と童心に叩き込む教育的意義。

しっかり勉強しないと「オカネ払って下さい」と言い続ける仕事にしかつけないよ、という反面教師的な意味もある。小学校のレクリエーションにも提案できる可能性があるため6歳以上としたい。



●ゲームの基本


1ヶ月単位で延滞発生額の93%回収が目標。

6ヶ月平均が93%を超えたら次のステージに進める。

最初は簡単なエリアからスタート。



●ゲームスタート時の状況


関東版の場合

※関西版の場合は関東版に準じたエリアを設定。

(例 足立区:西成区。群馬県:奈良県)


・配属は東京。スタート時は板橋区か江戸川区、または杉並区を担当する。


賃料帯が標準的で、突拍子もない人間が少ない地域のため。

プレイヤーが最終的にクリアせねばならない港区・中央区・新宿区は賃料帯が高く、クレイジー、有名人、得体の知れない職業、犯罪者が多い最難関エリア。


例:

港区 夜の高級マンション。室内なのにハットにサングラスを掛けた延滞客のオッサンが出てくる。バブリー過ぎて日常会話が成立しない。


新宿区 中国人に青龍刀で斬られる



●6ヶ月平均回収率を達成した場合


板橋区から世田谷区の担当になったり、難易度のやや高い担当地区となる。

反面、達成できない場合、「埼玉送り」「千葉送り」などとなる。

賃料帯の低いそれらの地域を担当し、汚名返上せねばならない。

(関西版の場合であれば「和歌山送り」「奈良送り」など)



●ゲームの目標


各地域で数値目標を達成させて担当するエリアをレベルアップさせる。

そして最難関エリアである港区・中央区・新宿区を全て担当し数値目標を達成させる事。


スタート時には、港区は”永久機関パーペチュアル・モーション”、中央区”魂喰いソウルイーター”、新宿区”無音の絶叫スクリーム”と通称される実力派先輩社員が担当している。


彼らを蹴落として全ての地域で数値目標を達成する事が当面のプレイヤーの目標。


最終的な目標は、彼ら3人を統べる”回収の王ザ・ハーベスト”と呼ばれる謎の男の正体を突き止める事。そして、過酷な取立てによって主人公の最愛の人の命を奪った”回収の王ザ・ハーベスト”の息の根を止める事である。



●スタート時の設定

男女の別は任意。

キャラクターの属性決定方法は誕生日。


4種 火・水・土・風。


火は土に強い。

水は火に強い。

風は水に強い。

土はうつ病になりにくい。


※延滞客にも属性がある。


●基本的なゲームの進め方 1

電話、SMS送信、内容証明送付、訪問、電報、明渡訴訟が督促手段。


ただし、殆どは電話、SMS送信、訪問のコマンドで終了。

毎日それを行えば経験値(=交渉力)が高まる。回収率80%まではこの3つで必ず到達できる。


1日1回可能なガチャがある。またはユーザーの課金で何回でもガチャは可能。

ガチャでは、ユーザーの使える手段として「内容証明送付」「誓約書」「電報」「明渡訴訟」「憑依」「徘徊」「突撃」「三千世界」のカードが手に入る。



・内容証明送付

1ヶ月目回収できなかった対象に対して送付可能。

これを使った後に「誓約書」が使用可能になる。



・誓約書

延滞客と会った時に「○月○日までに支払います。支払えない場合、部屋から出ていきます」という誓約書を取得できる。

支払わない場合は追い出す事ができるが、交渉力と属性次第で実行できない場合がある。



・電報

連絡の取れない延滞客の家に「心配しています。お声だけでも聞かせて下さい」という、心温まる電報が送れる。

延滞客は感涙に咽び連絡してくる事だろう。



・明渡訴訟

3ヶ月延滞している顧客に対して実行可能。絶対に追い出せるが、上司の評価が下がる。

(上司の評価が下がりすぎると後述する「お白洲」送りになる)



・憑依

社内三強である港区の通称”永久機関パーペチュアル・モーション”、中央区”魂喰いソウルイーター”、新宿区”無音の絶叫スクリーム”の誰かの交渉力が一時的に手に入る。かなりの確率で延滞客に支払いをさせるか、追い出す事ができる。


ただし、プレイヤーには過大な能力のため、精神力を大幅に消耗する。

1ヶ月で3回使った場合80%の確率でうつ病になる。



・徘徊


連絡が取れない延滞客のマンション・アパート前で、通り過ぎる何の関係も無い居住者に対して『もしかして○○さん(延滞客)ですか?』とひたすら声をかけ続ける嫌がらせ。

これをされると延滞客は辛いので、精神力が低下し交渉を優位に進める事が出来る。

属性を見極めないと大苦情となり、後述する「お白洲」行きになるおそれがある。


なお、これを本当にやっていたのは同業他社の知人だ。私は震えた。



・突撃


延滞客が室内にいる状況で、鍵を開けて室内に突撃する。

交渉が可能になるため、「誓約書」「憑依」を併用すれば追い出しやすい。

ただし属性(相性)が悪い場合、不法侵入として告訴される。



・三千世界


「インフルエンザに罹った」「被災地の親戚が怪我をした」「親戚が死んだ」「カネを落とした」「子供が事故にあった」「給料が遅配している」等々の延滞客の嘘が現実化する。現実化したとしてもプレイヤーにはあまり得にならないが、客の精神力が低下するため、低い交渉力でも有利に戦えるようになる。



●基本的なゲームの進め方 2


目標未達成、クレームの多発などによる上司の評価下落で「お白洲」送りになる。


具体的には、上司の目の前の机で仕事をせねばならない事を指す。


会社員ならわかる人も多いだろうが、精神的に非常にキツい。

交渉力、体力などのパラメーターが全て30%減になる。


3ヶ月連続でお白洲で仕事をするとうつ病になる。


脱出するには1ヶ月だけでも93%の回収率を達成すればいい。

逆にいえば「お白洲」送りになった後3ヶ月連続で目標未達成の場合、確実にうつ病を発症する。


その場合「休職」になる。


休職すると1ヶ月後に復帰できる。パラメーターは元に戻る。

しかし、2度と「休職」は使えない。


2度目のうつ病時には「休職」が使えないため「斬首」となり、文字通り死亡する。

※主人公の所属する会社は基本的にはブラック企業です。



●数値目標に関して


回収率80%までは、毎日[電話、SMS送信、訪問]のコマンドで達成できる。

しかし、毎月平均20人の困難な延滞客が現れる。彼らから支払わせるか、追い出すかで93%の回収率目標の達成可否が決まる。


・支払わせる場合

来月も困難な客として現れる可能性がある。

月平均20人の困難な客が、追い出さない事によって来月は21人になる可能性が出てくる。



・追い出す場合

来月には現れないが、今月の回収はできないため数値は悪化する。



上記2つの見極めを行いながら、払わせるのか、追い出すのか方針を決定し戦術を組み立てる。




ちなみに私はもう随分、ゲームをプレイしていない。

かつてドラクエⅢは夢に出るほどプレイしたが、20代の中頃から殆どゲームをしなくなった。

ツムツムというのを、1ゲームだけ人にさせてもらったのだが、2回目をしようとは思わなかった。

「ガチャ」というのも言葉だけは知っているが、やった事がない。

だから、スマホゲーが一体どういうものなのか本当の所はよく知らないのだが、こんなゲームをつくれるなら、私は作りたい。

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