第7話
[8月29日 晴れ
相変わらず体重の減りが大きい。何か考えなくては。]
(しまった!)
僕は慌ててベランダへすっ飛んでいった。
君を寝かせておいたカウチに、すっかり日があたっている。終夏の太陽は思ったよりも早く動くものらしい。
まどろむ君の額にはすっかり汗が浮いてしまっている。
「ごめん、すぐに拭いてあげるよ。」
僕は君を抱き上げ……ふと、手すりに近寄ってみた。
「…今、ここで手を放しちゃったら、君は落ちちゃうのかな?それとも歌いながら飛んでっちゃうのかな?」
…まどろむ君から、答えはない。僕は力なくほほ笑むと、だいぶ軽くなった君の体を寝室へと運んでいった。
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