主人公の女の子の気持ちが分かるようで分からなくて、でもなんとなく微笑ましいような、そんな気持ちになりました。好きなのはメガネだけ、というのが最後まで変わらないままなのか、それともそうじゃなくなっていくのか。二人の今後を想像したくなりました。短編ながらキャラクターの性格がしっかりイメージできるようになっていて非常に面白かったです。

本作のヒロインは……まぁ……酷い（笑）
だいたいが彼氏のメガネが好きなだけであって、
本体はべつに、っていうかどうでもいいっていうかー…という……

そりゃ、彼氏がちょっとね……な人ならね、うん。
けど、いい彼氏なんですわ、これが。
だからね……なんで、こんな女を……どうしたよ……

しかし。
この彼氏は超ポジティブなんです。恋は盲目なのか、人がよすぎるのか。
持ち前のポジティブさで、彼女の痛烈な言葉の暴力にも笑顔で応えます。


酷い。なんて女なのっ！
かーらーのー……
可愛いじゃないのーーー。

結局これは……ノロケ話だったんでしょうか。
キャラクターが造形が冴えわたる短編。面白いです。

本作の『メガネ』と言うキーワードに個人的に弱くて、どきどきして読みはじめました。

短い中に、登場人物のこれまでの世界とこれからの世界が伸びていて、広さを感じます。

作者様は、心の揺れを描くのも素敵で、言の葉の詩が吹き込んでいるのを感じます。

読後感もとてもあたたかかったのに好感を抱きました。

ぜひ、ご一読ください。

彼氏のことが好きなわけじゃなく、彼氏のメガネが好きだから付き合っている紫ちゃん。彼女は何も文句を言わない彼をいいことに、酷いことをして、彼がオロオロしたりして困ったりするところを見るのを楽しんでいます。

いやぁ、これは酷い女や、と思いました。
でも、最後にはほっこりしますよ。

桐谷くんのことなんて好きじゃない。

私はただ、スクールカースト上位の彼を困らせて、慌てふためかせることに、至上の喜びを見出しているだけだ。

不道徳な恋愛の新たな切り口に、そうきたか！と唸らされました。この作品が、不道徳な恋愛である所以までかわいらしい。とにかくほほえましい。そして桐谷くんがどこまでもまっすぐで格好良い。こんな彼氏が欲しい（断言）。

読み終えた後、胸があたたかくなる素敵な物語でした(〃▽〃)

好きでもない彼と付き合っているのは、彼を振り回せる優越感に浸りたいから。わざときつい言葉を浴びせ、オロオロして振り回される彼を見ながら面白がる彼女。
彼のことなんて好きじゃない、好きな部分なんて精々メガネくらい。彼を振り回すのが好きなだけ、そのはずなのに…
純粋無垢な彼の言葉に不覚にもドキッとしてしまう。恋愛に本気になれない女の子が彼を意識してしまう瞬間に、読んでいるこっちまでドキドキしてしまいました。

彼を好きなところなんて、眼鏡くらい。
なのに、その眼鏡が無くなっちゃうなんて！！

だけど、視界が開けたからこそ見えてくるものって、あるよね♡

何かと言い訳をつけて、自分を正当化しようとする彼女、紫（ゆかり）ちゃん。
彼女の言葉と行動の違いがツンデレぽくて可愛かったです。

メガネが好きと言っているけども、結局は……♪ (*´∀｀*)

読後ほのぼのできる作品です。

　とっても優しい彼氏なんだけど、彼女が好きなのは、なんと彼のメガネ！

　えっ、そっち？

　ところが、彼がそのメガネを壊してしまうんです！

　どうなるの？と、ハラハラしていると、えっ、そっち？と一杯喰わされる短編でした。

　見事な、赤いニシン（笑）。

短編ながらも読後の温かさを見事に体現された作品です。

もう付き合っているカップルが恋に落ちる瞬間を堪能して下さい。

とても面白い角度からアプローチされた恋物語。
作者さまの変化球に唸ってしまいます。

どうぞ一読あれ！