ヴィーンでの勉強と苦難の日々9

 三歳の子供からすべての権威を軽蔑する十五歳が出来上がる。この若者は淫猥と汚らわしいもののほかには、何より高い刺激となるものを知らないのだ。


 彼は今や経験という名の学校に行く。今度は彼が子供のときに父親から受けたのと同じ生活が始まるのだ。


 彼はほっつき歩き、家に帰ったのか神ですらわからない。その上気分転換のために、かつて母であった存在を殴りつける。


 神と世の中を呪い、そして何らかの原因によって罪を犯し、少年院にぶち込まれるのだ。そこで最後の磨きがかけられる。


 だが、当代の市民たちはこの若い『公民』に国民的情熱が欠けていることに驚きあきれるのだった。


 彼らは演劇や映画、または文学や新聞などで日々桶から水を流すように民衆の中に毒が注ぎ込まれるのを見ている。


 そしてそれについて、この民衆の道徳的内容の少ないことや、国民的無関心さに驚いているのだ。あたかもインチキ映画やエロ新聞が祖国の偉大さを認識させていくかのように。個々の人間がそれ以前に受けた教育についてはまったく無視している。


 私は以前なら考えもしなかったものを投じ急速に学び、徹底的に理解した。


 特定の民族を「国民化」する問題は、まず第一に、教育を与える基礎として、健全な社会状態を作ることである。なぜならば教育と学校によって自分の祖国の文化的、経済的、そして政治的な偉大さを十分知るものでなければ民族の一員であるという誇りを獲得できないからである。


 そして私は愛するもののためだけに戦う。私は尊敬するものだけを愛し、少なくとも知っているものだけを尊敬するのである。

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