このエッセイの多くは『障がい』に関することです。 ですが、生きることに対して、真摯に向き合った文章とも言えます。 本音で書いているからこそ心に響く。 嘘偽りのない作者の姿勢に感嘆。
生きている人には大雑把に分けてしまえば、常に考え悩んでいる人と、特に事象に興味を抱かず、ひょうひょうと過ごしていける人がいます。この作者の方は前者です。そしてそんな自分の考えを文章にして、きちんと表現できる人はもっと稀です。この作者はそんなすごい人です。どうかこの世界の矛盾が、昨日より今日、今日より明日に、少しでも解消されますように。
障害児のきょうだい児としての視点は、なかなか語られることが少ないと思うのですが、今までの固定観念を離れて別の角度から障害がある人とその家族のあり方を考えさせられるエッセイです。たくさんの方に読んで欲しいと思いました。
精神の障害を持つ者として、身につまされる思いになりました。私など、まだ甘い甘い……。実例を交えたエッセイです。作者様の思った事、考えが分かりやすくまとめられており、一読の価値は大いにあります。私としては、特に健常者の方に読んで頂きたい作品です。