その43 せかてのり


 検索結果……貼る


 Amazonの商品ページがヒット。簡単に『貼れ』て、のり残しなしではがせるというキャッチコピーに引っかかったようです。アクセントパネルという壁紙などに継ぎ足して貼れる商品でした。センスが問われそうです。

 動詞の意味としては平面の物体を壁等に並べて打ち付けること。張るとは意味が違うので誤用に注意しましょう。


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 A案 シールの魔法使い

 私は魔法使い! ……と言っても魔力の扱いが下手で、詠唱にすごく時間がかかっちゃうんですが。それを見かねた師匠から『シール』という魔道具を譲ってもらいました。シールには魔法を書きこんでおくことができて、遠隔でも魔力を流せば起動できるので戦闘でかなり応用が効くんだそうです。

 せっかくの師匠からのご厚意! これは『シールの魔法使い』として使いこなせるようにならなければ、です。

 まず地面に貼って上を通った魔物を……って雨で剥げたー!?


 B案 テラ・フォーミング

 地球から幾光年。ついに地球とほぼ同じ気候を持つ惑星が発見された。さらにそこには文明の跡が有り、巨大なビルや人工島などが存在するというオマケつき。

 しかしそんな完璧な星にもひとつの欠陥があった。それは『命がないこと』。決して植物が育たない環境ではないにも関わらず、雑草の一本も虫の一匹も見つからない。我々はここを皮肉を込めて『未来の地球フューチャー・アース』と名付け、先遣部隊を送り込んでテラ・フォーミングを行う作戦を確立した。


 C案 ふせんの相手

 ある日、大学の掲示板の端に一枚のふせんを見つけた。

『私と文通をしてもらえませんか』

 えらく時代遅れだなあと思ったし、文通も何もその文だけで連絡先すら書いてない。そんな変なところが逆に気になって、思わず手に取ってしまった。

 受け取ったのだから返事を書かなければ。律儀にふせんの束を買って推敲してみる。

『はじめまして。私で良ければ文通しましょう』

 ……一枚目を丸めてゴミ箱に捨てた。これはなかなか難しそうだ。



 以上、三本です。

 子供の頃熱冷ましシートを水に浸けてスライムみたいにして遊んでました。

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誰か書いて!~俺のあらすじ箱~ にとろげん @nitrogen1105

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