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2023年2月11日 21:25
本編読了、になるのでしょうか。感慨無量です……!「〜皇帝の許可なくして、皇族を害したりはしない」の論理は、慄然としながらも、腑に落ちました。本当に、地獄への道は善意で舗装されているもので……。ただ、彼を苦しめたのが善でありながら、なお彼の真実の一面であった善性が、最後の最後に彼自身を解放させないのでは……と、一読者として危惧しておりました。晴れやかな魔王一味に、とても救われます。神が、善も悪も子として無謬に愛するように、この物語で描かれたフランソワなら、悪を肯定する視座が許されるように思えますね……。引き続き、外伝的なエピソードも楽しみにさせていただきます!
作者からの返信
とうとう最後までお読みいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。陰の存在をご理解いただき、ありがとうございました。お伝えすることができたとわかり、心の底から安堵致しました。ライヒシュタット公が亡くなったと知らされた時の、彼の不思議な言葉をどう理解していいかわからず、モルとともに苦しみましたが、解答はこれしかないと思います。メッテルニヒは、操られた犠牲者、とは申しませんが、この人物の許可がなければ、あそこまで強硬にライヒシュタット公を幽閉しなかったのではないでしょうか。けれどそれもまた、肉親ゆえの愛だったのしょうね。彼は最後まで、ライヒシュタット公がキリスト教徒として死んでいくことにこだわりました。地獄への道は善意で舗装されているとのお言葉は、本当に胸に染み入ります。ナポレオンは、最期には宗教と和解し、キリスト者として死にました。ライヒシュタット公が「魔王」の道を選ぶのなら、それは父を凌駕する勇敢な選択であると定義し、このような結末に至りました。「魔王」は同時に、「第九」で人の輪を追われた人々、即ち、心を分かち合う魂を得られなかった、孤独な者達を救済する存在でもあります。比較的若く亡くなったグスタフ・ナイペルク(功績もなく、おそらく子孫も残していません)、妻への虐待と自宅への放火を疑われて、幽閉されたまま最期を迎えたモーリツ・エステルハージを彼のそばに置いたのは、そういう理由です。(フランスからついてきた付き人の子エミールのその後はわかっておらず、また、7月革命で亡くなった少年ガブリエルはフィクションですが)アシュラは……使い魔となった彼は、決して主のそばを離れないでしょう。悪を肯定する視座……ご理解くださって、ありがとうございます! アシュラが引き抜いてきたフランソワの髪の、毛根に残るDNAから、現代に、殿下が蘇ったら!! それを考えるとわくわくします。けれど、まだ全然固まっておらず、あるいは、この小説のようなジャンル、手法ではないのではないかと、頭の中で迷走しています。長々とすみません。心からのお礼を伝えることが出来さえしたら。お読み下さって、本当にありがとうございました。
本編読了、になるのでしょうか。
感慨無量です……!
「〜皇帝の許可なくして、皇族を害したりはしない」の論理は、慄然としながらも、腑に落ちました。
本当に、地獄への道は善意で舗装されているもので……。
ただ、彼を苦しめたのが善でありながら、なお彼の真実の一面であった善性が、最後の最後に彼自身を解放させないのでは……と、一読者として危惧しておりました。
晴れやかな魔王一味に、とても救われます。
神が、善も悪も子として無謬に愛するように、この物語で描かれたフランソワなら、悪を肯定する視座が許されるように思えますね……。
引き続き、外伝的なエピソードも楽しみにさせていただきます!
作者からの返信
とうとう最後までお読みいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
陰の存在をご理解いただき、ありがとうございました。お伝えすることができたとわかり、心の底から安堵致しました。
ライヒシュタット公が亡くなったと知らされた時の、彼の不思議な言葉をどう理解していいかわからず、モルとともに苦しみましたが、解答はこれしかないと思います。メッテルニヒは、操られた犠牲者、とは申しませんが、この人物の許可がなければ、あそこまで強硬にライヒシュタット公を幽閉しなかったのではないでしょうか。
けれどそれもまた、肉親ゆえの愛だったのしょうね。彼は最後まで、ライヒシュタット公がキリスト教徒として死んでいくことにこだわりました。地獄への道は善意で舗装されているとのお言葉は、本当に胸に染み入ります。
ナポレオンは、最期には宗教と和解し、キリスト者として死にました。ライヒシュタット公が「魔王」の道を選ぶのなら、それは父を凌駕する勇敢な選択であると定義し、このような結末に至りました。
「魔王」は同時に、「第九」で人の輪を追われた人々、即ち、心を分かち合う魂を得られなかった、孤独な者達を救済する存在でもあります。
比較的若く亡くなったグスタフ・ナイペルク(功績もなく、おそらく子孫も残していません)、妻への虐待と自宅への放火を疑われて、幽閉されたまま最期を迎えたモーリツ・エステルハージを彼のそばに置いたのは、そういう理由です。(フランスからついてきた付き人の子エミールのその後はわかっておらず、また、7月革命で亡くなった少年ガブリエルはフィクションですが)
アシュラは……使い魔となった彼は、決して主のそばを離れないでしょう。
悪を肯定する視座……ご理解くださって、ありがとうございます! アシュラが引き抜いてきたフランソワの髪の、毛根に残るDNAから、現代に、殿下が蘇ったら!! それを考えるとわくわくします。けれど、まだ全然固まっておらず、あるいは、この小説のようなジャンル、手法ではないのではないかと、頭の中で迷走しています。
長々とすみません。
心からのお礼を伝えることが出来さえしたら。
お読み下さって、本当にありがとうございました。