応援コメント

哄笑」への応援コメント

  • 尊厳と優しさを失わず、知性の牙で仇敵の喉元に喰らいつくフランソワが凄まじいです……。
    アシュラとメフィストフェレスの、外法を尽くした暗闘も……!
    メッテルニヒも悪ではなく、自分の正しさを信じるからこそどこまでも残酷になれる怖さと言うか……革命もそうですが、多くの善が描き出す悲惨さが、歴史物語の深淵だと再認識させられます。

    作者からの返信

    ありがとうございます。

    具合が悪くなるにしたがって、フランソワに、何かあるもの、が出てきたような気がしてなりませんでした。それは、健康で通常の生活をしている私には到底窺い知ることのできない……。尊厳と優しさと知性と読み取って頂いて、ありがとうございます。私は殆ど怯えていました。本物の尊厳や知性とは、実はとてつもなく恐ろしいものなのかもしれません。

    アシュラも変質し、「使い魔」に転じました。視点人物からの昇格(?)です。

    そもそもメッテルニヒはそこまで悪人ではなく、彼なりに、戦争を二度と繰り返さない、よりよい世界を求めていたはずです。しかしながらウィーン体制に固執することによって、今でいう老害になってしまったのかもしれません。その被害をもろに被ったのが、次の世代を生きる(はずだった)ライヒシュタット公、仇敵ナポレオンの息子……と考えると、これは現代日本にまで至る極めて普遍的なテーマのような気がします。今更ながらに、歴史から学ぶことは大切だと思いました。

    暗いお話をお読み下さって、また、深くご考察頂き、心から感謝しております。なんとか実在したライヒシュタット公を傷つけずに物語を終わりたい、それだけを考えて書きました。