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2019年12月17日 21:41
口にはせずとも、もう皇帝の心中には、孫の死が逃れようもなく、自分が見据えなくてはならないものとして、現れていたのかもしれませんね……
作者からの返信
皇帝も、他の皇族も、付き人達も、ウィーンの人々も、パリの新聞も……みんな、わかっていました。彼はもう、助からない、って。わかっていないのは、ハルトマン将軍だけです。けれど彼は、彼なりの忠誠心で、上官であるライヒシュタット公の死が近いことを、認めたくなかっただけなのです。ところで、ハプスブルクの皇族は、どうやら、身内の葬儀には出席しないようですね。イタリアへ行かなくてはならないことは、孫の苦しみを、間近で見ていなくてもいいということは、皇帝にとっては、救いであったのでしょう。
口にはせずとも、もう皇帝の心中には、孫の死が逃れようもなく、自分が見据えなくてはならないものとして、現れていたのかもしれませんね……
作者からの返信
皇帝も、他の皇族も、付き人達も、ウィーンの人々も、パリの新聞も……みんな、わかっていました。彼はもう、助からない、って。
わかっていないのは、ハルトマン将軍だけです。けれど彼は、彼なりの忠誠心で、上官であるライヒシュタット公の死が近いことを、認めたくなかっただけなのです。
ところで、ハプスブルクの皇族は、どうやら、身内の葬儀には出席しないようですね。イタリアへ行かなくてはならないことは、孫の苦しみを、間近で見ていなくてもいいということは、皇帝にとっては、救いであったのでしょう。