ある意味、ディ先生は、メッテルニヒから「役立たず」として判定されたわけですな
作者からの返信
もともとディ先生は、折り紙付きの、「国家の忠実なる下僕」でしたのにね。皇帝の孫の家庭教師に抜擢されたのは、その忠誠心も買われたのだと思います。
ディートリヒシュタイン伯爵の「愛」は、オーストリア、そして皇帝から、次第に、小さな生意気なプリンスに移っていったと思われます。情が移ったと言うより、それだけ彼が魅力的だったのではと、私は確信していますが。
それにしても、ディ先生の愚痴は、評判が悪いです。彼が、もう少し、生徒を褒めてあげる先生だったら、プリンスは、もっと幸せだったろうに、そして、ナポレオンをあそこまで信奉することもなく、従って、有意義に生きられたろうに、などという意見も見かけました。
教育って、難しいですね……。
そして、もうひとつの重要なファクターは、兄の侯爵の存在です。ディートリヒシュタイン家は、古くから続く家柄で、家長たる兄には、それなりに力がありました。そしてこの兄は、反メッテルニヒ派でした。この辺りからも、ディートリヒシュタイン・弟は、目をつけられたのだと思われます……。
周囲も大変でしたね😅
作者からの返信
家庭教師のディートリヒシュタインは、ナポレオンの息子の養育という、自分に課された任務の重さを、充分、理解していたようです。それだけ、ライヒシュタット公のことを考えていたのではないでしょうか。彼が、家長でもある兄に、いろいろ相談したことは、想像に難くないと思いました。
いつも応援、コメント、本当にありがとうございます。とても励みになっております!