第8話 物置での密談

「――わたし、宗麟のためなら何だってするよ!」

 力強く両の拳を握りしめ、宣言したら、もうじっとなどしていられない。

「絶対に天女の羽衣見つけて、全力で結婚のお祝いする! 城中の物置を漁り尽くすよ!」

「・・・あー星彩?」

「わたし行ってくる! 今日は夜までかかっても探すから!」

「待て待て」

 勢い込んで立ち上がった途端、宗麟に腕を掴まれた。

「物置って、一つや二つどころの話じゃないんだろう? せめて手掛かりを探さないか?」

「? 手掛かり?」

「とりあえず座れ、な?」

 元の場所に腰をおろすと、宗麟は言い含めるように丁寧に説明してくれた。

「物置だって中にいれるものはある程度分類されてるはずだ。だったら、布や装飾品なんかをしまっている場所や儀礼用の祭具がしまってある場所とか、そういった所から探す方がいい」

「そっか、なるほど~」

「太鑑なら物置の場所を知ってるはずだ。聞いて来れるか?」

「ど、どーかな?」

 自慢ではないが、星彩は城中でほとんど顔を覚えられていない。重臣たちの間ですら、第四公女の存在はほとんど忘れられている始末なのだ。

「怪しまれるかも? 官吏の人って、公女は三人だけだと思ってる人が多いから」

「・・・そこまで知られてないのもすごいな」

 宗麟はどこか感心しているふうである。

「小間使いってことにしてもいいが、小間使いがあちこちの物置の場所を聞くのはどう言い訳したって変だな・・・かといって、俺が聞くわけにもいかないし」

 他国の太子に物置について訊かれたら何事かと太鑑も思うだろう。それ以前に、重臣でもない中間管理職が話しかけられただけでも普通は構えてしまうはずだ。不審に思った太鑑から瑛勝にでも話が伝われば、最終的に怒られるのは星彩だ。

「うーん、太鑑の他に、物置に詳しいのは・・・」

 宗麟に考えさせてばかりでもいけないと思い、星彩も頭をひねらせる。

「物置・・・物置でしょ? ・・・・あ」

 思い当たるものがあった。ただしそれは、人ではない。

「鼠たちなら知ってるかも!」

「鼠?」

「どこだって行けるからね。調べてもらう!」

「友達多いなー星彩は」

「えへへー。頼みに行って来る!」

「俺も行っていいか?」

「もちろんっ。あ、周迂はダメ」

 羽を伸ばして飛ぶ準備をしようとした周迂は、くわっと嘴をあけて固まった。

「じゃあ行って来るね!」

「落ち込んでないか? あいつ」

「でも周迂は鷲だからしょーがないよ。希忠親分にも連れて来ちゃダメって言われてるし」

「キチュウ、親分?」

「お城で一番偉い鼠だよっ。義理堅くて、情に厚くて、漢気溢れる歴戦の猛者なのっ。親分に敵う鼠は国中を探してもいないんだって」

「そりゃすごい」

「親分は強くて立派な鼠なのっ。きっと宗麟も気に入るよっ」

 やって来たのは厨房の隣の食料庫。見つからないよう裏手に回って星彩は周囲に呼びかけた。

「おやぶーん、希忠親分ー、いるー?」

 途端にひょこひょこひょこ、と小さな頭が屋根の上から、草むらから、あちこちから飛び出してきて、最後に食料庫にあいた鼠穴から五寸はありそうな大きな鼠がのっそりと現れた。

『星彩か』

 希忠は右目に引っ掻き傷があり、左目しか利かない。耳にも切りこみが入っているし、体のあちこちにも古い傷が多い。毛の無い長い尻尾は途中で曲がって、先が枯れた根っこのように茶色くしわしわしている。まさしく、歴戦の猛者の体なのだ。

「こんにちは、親分」

 しゃがみこんで星彩がぺこりと頭を下げると、希忠は親分らしい堂々とした態度で礼を受けた。

『おう。今日はどうしたよ? 腹が空いたんなら子分どもに運ばせるが?』

「ちがうの。別の頼み事があって来たんだけど、その前に新しい友達を紹介するね!」

『友達?』

「うん! 宗麟だよ!」

 宗麟も星彩の隣にしゃがみ、軽く頭を下げた。

「どーも」

 新顔をねめつけて、希忠は腕を組み鼻息一つした。

『ハン、人間か。こいつぁ星彩が俺たちと話せるのを知ってんのかい?』

「そうなの! 宗麟はわたしの言うこと信じてくれたんだよ!」

『ふーん。で、通り名は?』

「へ?」

『男なら通り名の一つも持ってるもんだろぉが』

「そ、そーゆーものかな? 一応、宗麟は恭国の太子なんだけど」

『そいつぁ肩書きだろ? 通り名だよ、通り名』

『ちなみに親分は《猫殺しの希忠》だぜ!』

『あとは《主婦泣かせ》とか《孫想い》とか色々だぜ!』

 横から子分たちもわいのわいのと騒ぎ出した。

「えーっと・・・」

「どうした?」

 宗麟には鼠があちこちで鳴いているだけにしか聞こえないので、どういう事態になっているのかわからない。

「宗麟は通り名なんてある? 男なら通り名の一つも持ってるもんだろーって親分が言ってるんだけど」

「鼠の常識なのか? そうだな・・通り名じゃないが、占星官に《伏龍》と言われたことはあるな」

『なにぃっ! 龍だと!?』

 ざわざわ、と鼠たちの間に動揺が広がった。

『龍といえば俺たちヤクザもんの憧れ!』

『そんな名で呼ばれるなんて! 親分!』

『ああ。こいつぁなかなか、すげえ奴が来たんじゃねえのか?』

「宗麟、なんだか感心されてるよ?」

「なら良かった」

 ぽてぽてと希忠は宗麟の足元まで歩いてきて、短い右手を差し出した。

『おい恭の龍よ。俺たちゃあんたを兄弟に迎えてやるぜ』

「宗麟、親分が兄弟にしてくれるって。誓いの握手、してあげてっ」

「・・・どーも」

 宗麟は差し出された小さな手を指先でちょいとつまんだ。

『もちろん知ってるだろーが、俺は希忠。ここら一帯を仕切ってるモンだ。なんか困ったことがあったら俺に言いな、兄弟。力になってやるぜ』

「親分も宗麟の力になってくれるって! 良かったね!」

「まさか通り名一つで鼠の舎弟になるとは・・・いや、通り名じゃないんだが」

「じゃあ宗麟が無事、親分たちの友達になったところで、親分、頼みたいことがあるんだけど」

『なんだ? 新入りの顔見せに来たわけじゃあねえのか?』

「うん。あのね、親分たちは物置に入れるでしょ? だからさ、布とかがある物置と、祭礼の道具がある物置を探してきて欲しいの。頼める?」

『そりゃあ構わねえが、一体何しようってンだ?』

「天女の羽衣探し。物置にあるらしいんだけど、どこにあるかまではわかんないから、親分たちにありそうな場所を調べてもらって、わたしが直接探しに行こうかと思うの」

『天女の羽衣ぉ? はっはぁ、またおもしれえ遊びを思いついたモンだなあ! いいぜ、他ならぬ星彩の頼みだ、調べてやろうじゃねえか』

 まかせとけ、と希忠はふさふさの胸を叩いて子分たちを見回した。

『おめえら城中の物置を探ってこい! 布や祭りの道具がある物置を見つけたら星彩ンとこに知らせに行け! ただし、くれぐれも葛籠は齧ンな! 中に目的のブツが入ってたら一緒に破けっちまうかもしんねえからな!』

『うっす! 親分!』

 鼠たちは希忠の号令に応えて四方に散った。

『星彩は庵に戻ってろ。子分らが報告に行くからよ』

「うん、わかった! ありがとう親分!」

『礼なんざぁいらねえさ。――――それよりな、星彩。近々嵐が来るかもしンねえぞ』

「え?」

 希忠はもともと悪い目つきを更に険しいものにして、空を睨んでいる。

『どうも近頃は空気が悪ぃ。ヤな感じだ。おめえに限って大丈夫だとは思うが、くれぐれも気ぃつけろ』

「? う、うん」

謎の助言を残した後、希忠は小屋の中に戻っていった。

「なんだって?」

「あ・・・と、庵に子分たちが報告に来るから、待ってろって」

「じゃあ戻るか」

「うん」

 宗麟に促され、星彩も庵に戻る。

 鼠たちが来るので、悪いと思ったが周迂には山に帰ってもらい、宗麟と二人、雨鳥に荒らされた部屋を片付けつつ待っていると、報告は続々やってきた。もしこれを聞くのが星彩だけであったら混乱して結局全部を探す羽目になっただろうが、宗麟が星彩を通じて鼠たちに情報を細かく尋ね、一つ一つ紙の上に書き出し、整理して、ありそうな場所を五つにまで絞ってくれた。

「宗麟すごい! さすが龍!」

「それ恥ずかしいから忘れてくれ」

 星彩は心から褒め讃えたつもりだったが、少し気まずそうに宗麟は目を逸らす。

「よし! じゃあ探してくるよ!」

「なんだ一人で行く気か?」

「? もしかして宗麟も来てくれるの?」

「駄目か?」

「そうじゃないけど・・・」

 もちろん、一人で黙々と探すより宗麟がいてくれたほうが星彩はずっと楽しい。しかし、天女の羽衣は姉と宗麟との結婚のお祝いなのだ。当事者にすでに十分手伝ってもらっている上、更に捜索にまで協力させるのは気が引けた。

「さすがにそこまでしてもらったら悪いかなって思うよ。結婚のお祝いなのに、本人に手伝わせるなんて」

「羽衣は俺の妃にやるんだろ? なら俺も妃のために探したい」

「・・・そー言われると」

 申し出を無碍にもできない。それにもし羽衣が見つからなかった場合、かわりに贈る物を宗麟にも見てもらえれば、きっと間違いはないだろう。

「じゃあちょっと悪いけど、一緒に探してくれる?」

「ああ」

「ありがと! まずはー・・・」

「書庫の隣にあるっていう物置がいいんじゃないか? 政務室からはある程度遠いし、太子にも見つかりにくいだろ。蝋燭を持っていこう」

「わかった!」

 誰もが放っておく第四公女の唯一の強みは、広い城の上も下もどこでも歩き回って地図がすっかり頭に入っていることである。おそらく兄姉たちであれば決して足を踏み入れ無いような場所も、星彩なら簡単に入りこめるし気にもされない。

 宗麟の袖を引いて、迷うことなく目的の場所まで導ける。

 ただ星彩はともかく、宗麟の姿が他の官吏に見られてはまずいので、物陰で隣の書庫から出てくる人をうかがいつつ、隙を見計らって物置に入りこんだ。わずかな隙間の通気口しかない暗闇の中、こもった黴の臭いが鼻をつく。

 後宮で探したときのように開けっ放しでいるわけにはいかないので、燭台ごと持ってきた蝋燭に火をつける。

 ここは布や装飾品がたくさん置いてあると情報があった場所だ。葛籠や、他にも書が山積みにされて圧迫感があるが、物をどかせば星彩の庵より広いだろう。

「静かにな。誰か来たら火を消して隠れるぞ」

「りょーかいっ」

 緊張しながらも、星彩は内心でわくわくしていた。兄の言いつけを破っているのに、ちっとも恐ろしいと思わない。友達と素敵な悪戯を仕掛けているような気分になって、楽しくてしょうがなかった。

 か細い明りを頼りにしているから、星彩も宗麟もすぐに触れられるような近いところで探し物をする。

 途中、星彩が葛籠を漁っている間、宗麟は古びた書をめくっていたりした。かと思えば、宗麟が布を検分している間、星彩はなぜかあった竹のおもちゃで遊んでいたりした。

 そしてまた二人とも真面目になって、一緒に大きな葛籠の中身を確認したりする。

「お、これ良くないか?」

 しばらくして宗麟が見つけ出したのは、天女の羽衣でこそなかったが、高価そうな金細工の簪だった。

「わあ・・」

 梅の花があしらわれた繊細なもので、宴の時に頭を飾る派手さはないが、普段髪に挿すには丁度いい。なにより下手にごちゃごちゃしていないところが、より気品の高さを引き出しているようである。

「すごい、掘り出し物だねっ。これも贈り物にしていい?」

「星彩が貰ってもいいんだぞ」

「こんなきれいなもの、わたしが持っててもしょうがないよ。ぜひ姉さまにあげなきゃっ」

 宗麟から受け取って、布切れに包み大切に懐にしまった。

「わたしも良い物見つけよっと」

 別の葛籠を開けようとすると、宗麟の手が伸びてきて蓋を押さえた。

「? どうしたの?」

「誰か来る。一応、隠れよう」

 燭台を持った宗麟に手を引かれ、部屋の右端に積み上がった物の後ろに隠れた。よくよく耳を澄ませてみれば、確かに、外から話し声と足音が聞こえた。

 ただの通りがかりかと思いきや、ぎい、と扉が鳴った。

 宗麟がすぐさま蝋燭を吹き消し、暗闇が戻った一瞬後には、外の光で照らされる。隙間から覗くと、官吏風の二人の男が蝋燭に火をつけ、扉を閉めるのが見えた。

 一人は恰幅が良く口のまわりに熊のような髭を生やした男で、一人は細身で鯰のような髭を垂らした男だった。二人ともなかなか上等な着物を着ているあたり、それなりの役どころにありそうだ。それがなぜ、こんな物置にやって来たのだろう。

「・・・人は見つかり申した。仕込みもすでに終えております」

 熊髭の方がぼそりと呟き、鯰髭がごくりと喉を鳴らした。

「幾つご用意なさったので?」

「足がついてもまずいゆえ、一人。影の仕事を生業とする者で、腕は確かです」

「・・・本当に、やるのですね」

「無論のこと。貴殿もこの同盟に反対する者がどれほどかは知っておいででしょう? かつての賢王はお年を召され、蛮国の無礼な要求をはねのけることもおできにならない。せめて我らだけでも国の威厳を守らねば、淸はいよいよ衰退し申す」

 二人は互いに神妙な顔つきで頷き合った。

「して、私は何をすればよろしいので?」

「貴殿は恭の太子がいる宮の仕切りを任されておりましたな? 決行の日に、兵士らを宮に近づけぬようにしてほしいのです」

「と申しますと、直接刺客を送り込むのですか? しかし宮には恭の兵もおります。食事に毒を仕込んだ方が確実なのでは?」

「それでは淸が疑われます。聞けば、恭では数年前まで太子の座を巡り、兄弟間で 醜い争いがあったとか。刺客には恭の紋章たる雷獣の印を施した剣を持たせておりますゆえ、きっと弟御の残党の仕業と思われましょう」

「ほう、お考えになりましたな」

「暗殺の日時は追ってお知らせいたします。よきにお計らいくださいますよう」

「承知つかまつりました」

 鯰髭が礼を取り、二人は物置を出て行った。

「・・・そ、宗麟」

 星彩は声が震えるのを自覚した。

 国の政治と全く無関係に生きてきた星彩だとて、今のやり取りが重大なものであるというのはわかる。

「・・・大丈夫」

 遅れて宗麟が蝋燭に火をつけ、ようやく表情がうかがえた。

「宗麟っ、い、今のって」

「俺の暗殺計画だったな」

「やっぱり!」

 星彩はひどく動揺した。同盟が歓迎されていないことは知っていたが、まさかここまでとは思わなかったのだ。

「ど、どうしよう? どうすればいいの? とととにかく止めなきゃ!」

「落ち着け星彩。あまり騒ぐと見つかる」

「あ、ご、ごめん」

 慌てて口を手でふさぎ、星彩はその状態でもごもごと喋った。

「・・わたし、どうすればいい?」

「とりあえず様子見だな。今の官吏の名前、知ってるか?」

「ううん。ごめん、わかんない」

「細い方は確か張畳ちょうじょうだ。俺のところに挨拶に来たことがある。問題は、首謀者らしい太った男の方だな」

「瑛勝兄さまに聞いてみようか? なんだか偉そうな人だったから知ってるかも」

「そうだな。俺からそれとなく聞いておく」

「わたしは? わたしは何をすればいい?」

「星彩は何もしなくていい」

「わかった!・・・え? あれ?」

 せっかく入った気合いが肩透かしをくらう。

「何もしなくていいって、でも、あの」

「いつも通りにしていてくれ。このことはしばらく内密に」

「どうして? 父さまに知らせないの?」

「確たる証拠がないうちは騒ぎ立てないほうがいい。まだ本当に実行されるかはわからないことだしな」

「・・・なの?」

「ああ。だから秘密にしておいてくれ。俺としても事を荒立てたくない」

「わ、わかった。秘密にしておく」

 でも、と星彩は言い募る。

「ほんとに何もしなくていいの? わたしにできることはない?」

「星彩は関わらない方がいいだろう。俺が太子に怒られてしまう」

「瑛勝兄さまが怒るならきっとわたしの方だよっ。怒られるなんて全然平気っ」

「げんこつを落とされるかもしれないぞ」

「へ、平気だよっ」

 本当は瑛勝のげんこつはとてもとても痛いので、できれば二度と味わいたくはないのだが、宗麟の手前、強がってみせた。が、笑いながら頭をなでられてしまう。

「今のところ、星彩の手を借りなきゃならないことはないから心配するな。もし必要になれば素直に頼むさ」

「ほんと? 絶対、絶対だよっ」

「ああ」

 念を押すが、肝心の宗麟はいたって軽い雰囲気だ。自分の暗殺話にも動揺した様子は微塵もない。

 星彩ばかりが不安になって、羽衣探しは途中で打ち切り、帰ることにした。せめて宗麟を宮まで送っていこうとしたのだが、男が女に送られるのは形無しだからと、逆に星彩が庵まで送られてしまった。

「危ないから俺のところにはあまり来るなよ。心配しなくても兵はいつも置いてある」

「うん・・・ほんとに、ほんとに気をつけてね?」

「大丈夫だ」

 くしゃりと星彩の前髪を掻いて、宗麟は行ってしまった。

『嵐が来るかもしンねえぞ』

 その背を見送る間、希忠の言葉が脳裏を離れなかった。

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