言葉のリズムに魅せられて
4月22日、NHK短歌に投稿したワタクシの作品が放送されました。
琵琶法師かなりニュースを盛りながら伝えてできた平家物語
選者は松村由利子さん。お題は「メディア」です。「琵琶法師」を詠んだ短歌が放送されて、嬉しかったですね!
そもそもワタクシ、枡野浩一さんの「ショートソング」という本を読んで、「現代短歌って面白いなあ~」って思ったんです。でもその時はただちに「自分で短歌を作ろう」という気持ちにはならなりませんでした。
当時、ワタクシは演劇をやっておりました。演劇で何か表現しよう、という気持ちが強く、短歌の方に手が回らなかったんですね。
小説の方は、物心付いた頃から……当時は「おはなし」って言ってたんですが、作ってました。18歳位に演劇と出会ったんですが、それを契機に、意識するようになったのが「言葉のリズム」です。そして、中年になった今、突如短歌を始めてみようと思い立ったのは、演劇という表現手段が絶たれたことにあると思います。
「演劇と出会った」……とはいったものの、引っ込み思案のワタクシ。その後、役者として生身の自分を舞台にさらすよりも、「人形劇」の魅力にはまって、そちらにのめり込んでいったんです。人形劇のファンタジー的な表現力に惹かれたんでしょうね。人形劇といえば、日本では、人形浄瑠璃なんていう伝統的な人形劇があります。人形劇から入って、その先にある浄瑠璃、説教節、ごぜ唄などに、興味の範囲が広がって行きました。それら節に乗って語られる物語には、現代小説には無いパワーというのがあるんですね。「うわあ、格好いいな」と、ストーリーはたわいもなくても、なんか魂を震わせるような、なんかわけわかんない力がみなぎっている感じがしたんです。紙の上に物語を綴るだけではなんだか物足りない。もし、自分が違う時代に生きてたら、節に乗せて物語を語る吟遊詩人のような人になりたかった……! でも、それは今の時代には叶わぬ夢です。
小説に加えて、5・7・5・7・7・のリズムのある短歌をやってみたくなったのはその辺に理由があるように思います。
言葉のリズムって、は勿論、小説でも大事だなって思います。なるべく推敲の際は口に出して読み返すようにしています。でも10万字以上の小説なんかになると、なかなかそこまで気を配ってはいられないのが現状なんですよね。
ちなみに、ワタクシが今準備中の小説は吟遊詩人の子が主人公のアジア風ファンタジーです。しかし、近況ノートにも書いたんですが、「世界を作る壁」にぶち当たっているところで……。書き出せるのは、一体いつになることやら。
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