NHK短歌de胸キュン

Eテレでは月に4回、短歌の番組をやっていて、週替わりで違う歌人が、投稿歌の選考と解説をしている。

その4週目は、比較的若い世代をターゲットをした「短歌de胸キュン」という番組。この番組で私の短歌が放送された。ちなみに、NHK短歌では、放送前に電話が投稿者に電話がかかってくるのは知っていた。以前、「ここをもっと直した方がいい」という「添削例」として放送します、とかかってきたことがある。今度は正真正銘の入選。(オオー、ヤッター!!!) と思う一方で、こんな思いも過った。(エ~、こ、この短歌ですか~~~!!!)

NHK短歌に投稿し始めてから一年余。数々の自信作が没になり、放送された他人の作品を見ては「私のは全然ダメだ~」と落ち込みつつ、ようやく念願かなって放送された作品がこれ。


テーマ:明るい  佐伯裕子選

「明るくてくねくねしてて楽しくてちゃんぽん麺は遊園地のよう」


自分で作っといてなんだが、なんか、小学生が作ったみたいじゃないか!???

自信持ってる所が評価されず意外な部分が評価されると、いやはや、創作って難しいのね……と思ってしまう。(小説もそう)

もちろん、「つまらないものですが」なんて気持ちで短歌を投稿したりはしない。「短歌としては下手かもしんないけど、誰かにこれを言いたい! 読んでほしい!」といったものだけを投稿するようにしている。この短歌は、人が食ってるちゃんぽん麺見て、「ちゃんぽん麺って明るくって愉快じゃん!」と、感じたことをそのまま詠んだ。「ちゃんぽん麺って、見た目楽しいよね」そんなことを誰かに言いたくて、短歌にして送ったんだけど、テレビ放送までされるとは思わなかった。もしかしたら「短歌de胸キュン」は、比較的若い世代をターゲットにしているようなので、こういう子供っぽさとか素人っぽさっていうのが、意外と評価されたのかなあ、とも思う。


今回の放送は、年度末特別企画の「卒業旅行編」で、番組出演者と佐伯裕子先生が台湾旅行をし、そこでの気付きを短歌に詠む、という内容だった。

日本統治下の台湾で、現地の子供達に日本語教育をしていたことは知っていたし、私自身この時代に興味があり、何冊か関連本も読んでいる。けれども短歌結社まで出来ていたことは知らなかった。しかも短歌結社の活動や歌会は今も続けられているという。びっくりした。日本語を母語としない人が作った短歌を、ぜひ読んでみたいと思う。外国出身の日本語作家は、時々独特の面白い日本語の使い方をしているので、読むのが楽しみなんだけど、短歌ならもっとアバンギャルドでものすごいんじゃないか。なんかそんな気がしてしょうがない。

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