生きた証

私は、屋上に着くと空から雪が降っていた。


それは、とても綺麗だった。


「わぁー!すごい……っていうか寒っ!」


薄着で来てしまった私は、寒くて体が震えて


いた。


「ほら!これでも着とけ!」


そう言い、翔は自分の来ていた上着を私に渡


した。


「……。温かい……。」


服を着ると、それはさっきまで翔が来ていた


のでとても温かく着心地がよかった。


「これをさ!お前に見せたくて屋上まで呼ん


だんだ!でも、寒かったから失敗だったか


な……?」


私は、首を横にふった。


「私、嬉しかったよ!すごくすごく嬉しい


よ……!だからね、これからも私を喜ばせ


て……!不安なんか吹き飛ぶような…!」


すると、翔は無邪気に笑った。


「おう!まかせとけ!」


あぁ……。


君の笑顔があれば、こんなにも心強いものは


ない。


ずっと、君は変わらずにいて……。


君の笑顔が、私の生きられなかった分の人生


の……。


『生きた証になるから』

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君のことが大好き 神河巫女 @kyouko34

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