第68話 トレード

 船に乗っていた。大きな帆船。

 船はとても大きな建物の中を運航しているようで、建物の中は学校の教室のように部屋わけされていた。

 水で満たされた部屋は、様々で、私達の船はカジノのような部屋に入って行く。

 そこではカードだかルーレットだかわからないゲームが行われており、賭けられているのは船員であった。

 私達は賭けに応じ、船員を1名トレードすることになった。

 新たな船員は、建物の構造に詳しく、私達の船を違う階層へ運んでいく。

 何日かその建物の中で過ごした、退屈することなく穏やかな航海、船は突如、薄紫色のナマコのような巨大な生物に襲われた。

 何人かの船員は海に投げ出され、やっとの思いで、その生物から逃げ切れた。

 私達は、欠けた船員を補充するため、トレードされた船員の指示に従って別の部屋へ移動する、トレードされた船員が笑う、我々は補充される側だったのだ。

 仲間達は散り散りに別の船に補充要員として見知らぬ船に買われていく。


 私もいずれ…。

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