覚醒

レイガーシュ視点


レイガーシュ「親父いつ帰ってくんのかな」


ヤクバ「レイって何気お父さんのこと好きだよね」


レイガーシュ「少しでも一緒にいなかった時間を埋めたいんだよ」


レイガーシュ 「数日出る」って言ってたけどもう2週間経ってるんだよなぁ………


天界と人間界では時差があり天界に1時間いるとしたら1週間も人間界では進む


レイガーシュ「早く帰ってこないかな………」


レイフェス「ただいまぁぁ」


レイガーシュが「早く帰ってこないかな………」と呟くと同時にレイフェスが帰ってきて御出迎え


レイガーシュ「おかえり」


レイフェス「ただいま」


レイガーシュ 微笑んだ………


レイフェスは微笑むと目が細くなり口角が上がるので分かりやすい分滅多に見れない


レイフェス「風呂入ってくる」


レイガーシュ「湧いてるよ〜」


レイフェス「ほーい(*・ω・)ノ」


すぐにでも服を脱ぎたいのかレイフェスは早々と風呂に入っていき、ヤクバがレイフェスが風呂に入っている間に覚えたてのお菓子を作る(レイフェスの好物)


レイフェス「ん?この匂いは………」


風呂から上がり髪を乾かしたレイフェスはリビングから香る匂いにつられてリビングへ


レイフェス「………ドゥミセックか?」


レイガーシュ「そう ヤクバが親父の好きな食べ物何か作りた言ってきたから教えた」


レイフェス「ほう?(*´ω`*)」


レイガーシュ これどっちに嬉しがってるんだ?


レイフェス「味付けもレイガーシュ?」


レイガーシュ「( ゚ー゚)ウ ( 。_。)ン」


レイフェス「レイの味付け好きなんだ 凄い好み」


レイガーシュ 俺がドゥミセックの作り方教えたのが嬉しかったんだ………(*´ω`*)


不器用故に言葉選びが難しいのは理解しているが今回は伝わった


ウェルーシャ「出来た」


ウェルーシャの言葉でレイガーシュがドゥミセックを作り出来たてをレイフェスが食べる


レイフェス「(*•ڡ•*)」


美味しかったらしい


レイフェス「これだったらいくつでも食える 確かにヤクバも作り方は上手いがレイガーシュの方が上手だな」


ヤクバ「やっぱり分かるんですか?」


レイフェス「レイガーシュは手慣れているからな だからコツも理解している」


そう言いながらレイフェスはひょいひょいとドゥミセックを食べていく


レイガーシュ 本当に好きだな………


レイフェス「…………」


しかし不意にレイフェスは真顔になってすぐに元の笑顔に戻る


レイガーシュ「親父 なにか思い出したんじゃないのか?」


レイフェス「よく分かったな」


レイガーシュ「親父が不意に真顔になって笑顔に戻る時はなにか思い出してる時だ」


レイフェス「………父親のこと思い出したんだ 俺の父親が初めて作ってくれたものがこれだった」


寂しげにレイフェスは言う………「初めて父親が作ってくれたのがこれだった……」と………


レイフェス「………父さん 俺が話すと本当に少しだけ受け答えしてくれるんだ………けど他の人だと自我が崩壊してるから返事はほぼ絶対帰ってこない」


レイガーシュ「え?」


レイフェス「俺がこの国に来る前に父さんと引き離されて……俺がいないことをいいことに自分よりも目上の人達に強姦と強姦の中の輪姦を繰り返され………自我そのものの崩壊が始まり……当主達が漸く保護した時にはもう遅かった………今はもう人に怯えなくなったけど………受け答えはできない………当主が父さんの自我が出るのはいつかと調べた結果、自我の復活があったのは俺関係と自分の身が危険に晒された時………それと好意があるなしに関わらず押し倒された時の拒絶の時だった………2日に1回日向に出ているらしいが基本は暗い部屋の中で、同じ場所に正座で虚ろな目をしてどこかを見てるらしい………俺がいれば自我が戻って昔のように元気だけど………俺がいなければその状態らしい………食事も基本拒否していると聞いた」


レイガーシュ「だから親父自分の番の時はいつも一人分余計に作ってどこかに送ってるのか?」


レイガーシュ いつも不思議に思ってたけどそんな理由が………


レイフェス「よく見てるな そう………俺の作ったものなら食べるらしい」


そんなことを言いながらもドゥミセックを食べ続けるレイフェス


レイガーシュ「親父 少し食べ過ぎ」


レイガーシュがレイフェスを注意した後にドゥミセックを回収し「また後で」と言う


ウェルーシャ「本当にドゥミセック好きなんですね」


レイフェス「自分で作るくらいには好きだな」


レイガーシュ 親父が好き好んで作るってことは相当好きなんだよな………


ヤクバ「レイフェスさんはほかには何が好きなんですか?」


レイフェス「ドゥミセック以外で?うーん……そうだな………」


レイガーシュ「親父が好んで自分で作るのはシチューとクラッカー、後和菓子全般じゃないか?」


レイフェス「ほんとよく見てんな………正解」


レイフェスが本当に驚くぐらいにはレイガーシュは人を見ている


レイガーシュ「んじゃ お昼ご飯」


ちょうど作り終えた昼食を自分を含めて4人分置いて4人で昼食


「きいいいぃぃぃん」


レイガーシュ「!!」


レイフェス「すげぇ耳鳴りしたわ 今の予言か?」


レイガーシュ このまま戦っても………逆に人間が危険に………!!


レイフェス「レイガーシュ!!」


予言の変化を感じ取ったレイガーシュが突然立ち上がり武器を持って出ていったので、レイフェスがそれを追うようにレイガーシュの名を呼びながら走る


天使「邪魔だ!!」


レイガーシュ「!!!!」


レイガーシュ しまっ……


レイガーシュが天使と悪魔の戦闘を止めようと割って入ったが天使が死角から攻撃が来て………


天使「レイフェス………様?!」


レイガーシュ「親………父………?」


レイフェス「ゴフッ……」


後を追ってきたレイフェスがレイガーシュを抱きしめる形でガードしたが………その攻撃が本来翼の生える場所を両箇所切ってしまいレイフェスが吐血し背中から大量に出血


レイフェス「………太古より眠りし「神柱(しんちゅう)」よ………今目覚めよ………」


レイフェスの言葉がレイガーシュに響く………するとレイガーシュの瞳の色が黒から金色に変わる


レイガーシュ「戦闘を………止めろ」


天使「…………」


レイガーシュが低い声でそう言うと天使達は全員戦闘をやめ武器をしまう


レイガーシュ「この戦いは無意味である 悪魔側と和平交渉をせよ」


レイフェス「(マジで「神柱」だったのか………)」


レイガーシュの声で意識が戻ってきたレイフェスだが背中から激痛がして動けない


レイフェス「レイ……」


レイガーシュ「家で治療する」


レイフェス「怪我は?」


レイガーシュ「親父………自分の心配しろよ」


レイフェスがレイガーシュの瞳を見た時はもう黒に戻っていたが、レイガーシュが幻の神柱であることは間違いない


ウェルーシャ「おかえり………ってどうしたんですかその怪我!!??」


ヤクバ「救急セット持ってくる!!!!」


レイガーシュがレイフェスの身を案じてすぐにその場から去り帰宅


レイガーシュ「結構深く切れてる………これじゃあ翼は出せない」


※レイフェスは一緒に住むようになって2日目に自分が天使であると教えています


レイフェス「つまり報告もできないと………」


レイガーシュ「俺が行ってくるよ ヤクバ ドゥミセック食べさせておいて」


完全に餌付けしているレイガーシュ


ヤクバ「餌付け………」


レイガーシュ「何か言ったか?(怖い笑み)」


ヤクバ「いや何も!!!!」


レイガーシュ「んじゃ (。・ω・)ノ゙ イッテキマ-ス♪」


そう言ってある程度飛んでから時間を止めて天界へ(天界では時間が止まらない)


門番「お入りください」


天界に行くとレイガーシュは目を金色にしていたので即座に大聖堂へ通された


夜神「………まさかのお前が「神柱」か………」


レイガーシュ「らしいんだがその「神柱」ってなんなんだ?」


※実はレイガーシュと神は神が人間だった頃からの古い仲


夜神「もはや「幻」と言われている「神を支える柱」だよ 神がいるのは柱がいるからで柱が消えれば神は存在しない………まさかその「神柱」がお前だったのは予想外」


レイガーシュ「動揺しすぎじゃないか?」


夜神「当たり前だ お前が冷静なのが普通おかしい」


レイガーシュ「と言われてもな」


レイガーシュ 俺だって驚いたよ………


レイガーシュ「俺だって驚いたさ………まさか「神柱」になるなんて………」




レイガーシュの中に眠っていた「神柱」としての器はレイフェスによって覚醒した………

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異端者 ガルガード @Garugard

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