先輩、なんで出てきたんですか?



「……………」

「……………」

「……………」

「……………」

「……………」

「……………」

「……………」

「……………」

「……………」

「誰かしゃべろうよ!」


沈黙を破って先に口を開いたのは、会長だった。


「何の用ですか?」

「うーんとね、今日はお兄ちゃんにお願いがあってきたの……」


僕の質問に答えたのは、咲。

しかし、咲がお願いか……話が長くなる予感しかしない。

けど、先輩がいるタイミングで家に入れるわけにも………


「夜空くーん。誰だったの?」


そう言いながら、先輩がリビングから顔を出してくる。

そのまましばらく訪れる沈黙。


「お兄ちゃん……その人、誰?」


ひい!!妹が怖いんですけど!!


「夜空君……なんで秋川さんがここに?誘拐?」


従兄からの視線が痛い!!というか、もう少し信じてくれてもいいんじゃない!?


いや、従兄こいつは多分わかっててやってる。

ならば、まずは妹の機嫌を直さねば!!


「咲、この人は僕の一つ上の先輩の、秋川千雪先輩。前に少し話したよね?で、先輩、昨日少し話した妹の咲です。」

「ああ!妹さんか!雰囲気がそっくりだね!」

「あ、秋川さんって前にお兄ちゃんが言ってた少し変わってる先輩か……」


あれ?妹よ、なぜ先輩を睨む?

いや、先輩も睨み返さないで!!


「で、先輩は知ってるかもしれませんが、この人が副会長の梅田うめだ大翔ひろとさんで、僕の従兄です。」

「直接話すのは初めてかな?梅田大翔です。」

「あ、この人は知ってる!!」


顔をみたことがあるだけでは?というか、副会長の名前と顔すらわからないのか……


「で、こちらが大翔さんの彼女で生徒会長の…………











…………あれ?名前なんでした?」

「毎回忘れてるよね!!私は黒原くろはらすみれだよ?いい加減覚えてくれない?」

「いや………会長は会長というイメージしかなくて。」

「ああ!この人も知ってる!!」

「でしょうね……」


どうしよう……混沌カオスなんだけど……(主に先輩のせいで)


「とりあえず全員入ってください。」


いや、先輩との関係の説明どうしよう………


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