雑音

 赤く、青く、時には緑色をした目障りな知らせ

 魂の一部が漏れ出しているかのような溜息が出る

 私という個人は、もうどうしようもなくなって

 ただ痛みに身を任せるのみである

 幼い頃は色などついていないただの雑音だった

 それ故に音それ自体を恐れたりもした

 今では色も相俟って

 私をより憂鬱にさせる

 目を閉じ、耳を塞いで生きることは出来ない

 いっそのこと捨ててしまえたらと思う

 それすら出来ない、心の弱さ

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