異臭
服を洗い、米を炊いて、さあ何かしら書き始めるかと机に向かったところで異変に気付いた。部屋中が匂うのである。例えるなら黄砂が飛んでいる時の様な匂いだ。急いで部屋中の窓を開け、且つ匂いの発生源を探したが、結局見つからず、私は米を貧相なおかずで食べつつ首を傾げたのである。
余計な動きで腹が減っていたのか、一合炊いた米はすっかり食べてしまった。その釜を洗おうと持ち上げた所で炊飯器の内部に蜘蛛の巣の様なものを認めたのだ。それは焦げた米であった。内側に落ちた米が炊飯の際に焼け焦げ、異臭を発していたわけである。さっさと楊枝で取り除き、疑問を解消した私は清々しい気分で釜を洗った。
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