字について

 悪筆である。習字の授業などはあまりにも合格がもらえないために、字の綺麗な友人に「少し崩して書いてくれ」と頼んで代筆してもらった覚えがある。私も大概だが引き受ける友人も友人である。

 趣味で文章を書いていて、まあ手書きしたりもするのだが、後からこれは何を書いているのか見当もつかないことがある。そういうものに限って何だか傑作だった気がしてくるから勝手なものだ。Hという友人は私より字がまずいが、それでも自分の字は読めるようで羨ましい。

 この文章は携帯端末で書いているために、綺麗に印字されている。私は不慣れなもの、未熟なものの方が却って味があると思うのだが、なかなかそうはいかない。

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