26 見つめられない写真(結局惚気)
ふせられたままの写真がある。
直視できない写真がある。
「……いい加減さぁ、慣れたら?」
呆れたように言う同居人に「無理、ほっとけ」とだけ返すと、これ以上ないぐらいの大きなため息をつかれる。
「だって、アホみたいだぞ」
つーかアホだ、完璧アホだ。アホアホだ。
そう好き勝手いう同居人に誰がアホだと言い返せば、「自覚がないって最悪だよね」と半眼でつぶやかれる。
「想いを伝えられないってんならわかるさ。イヤッ、恥ずかしくて直視できないのっ! とかいうウブな反応も許してやる」
じゃあ俺も許せよ。つーかその微妙なオネエ言葉キモイ。
「キモイ言うな。それよりも……何が楽しくてもうすでにくっついたアホののろけをきかねばならんのじゃ!」
まったくこいつは失礼だな。
「のろけじゃない、本気だ!!」
「なお悪いんじゃボケぇぇぇっ!!」
お題でSSシリーズ はるあきら @haruakira
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