6.小ネタ【囚人のジレンマ】
今回は題材のネタ集めというか、自分自身のブレスト的な脳みその訓練です。普段よく、取り留めもなく思考を巡らせては、結論がでないまま独り満足したりして……。掘るレベルもさして専門的でもないところまでですが、せっかくなのでエッセイの一部に加えてみます。ジャンルもバラバラと、今後もこういう更新があるかもです。
で、早速なのですが今回はSFがらみで。今週はニュースを見ていると「世界同時株安」だとかで盛り上がっているのが印象に残りました。別に僕は金融商品に手を出してるわけでもないし、そういう仕事をしているわけでもないので、まだ対岸の火事としてボケーっと眺めているだけです。実際、株価としてはまだ高めの水準にあるようで、本格的に世の中が騒ぐとしたら、これから次第なのかなと。
そんななかで、ふと、これって「囚人のジレンマ」なんじゃないか、という考えが頭に浮かびました。この囚人のジレンマは、大学レベルの授業でも良く出てくるコンセプトなので、ご存知の人も多いかもしれません。と言いつつも僕もそんな詳しくもないので、詳細はグーグル先生にお任せですが、大まかな内容は以下の通りです。
・複数人が利益を求めている状況
・それぞれは互いに相談できない
・みんなが協力すると最良の結果が得られる
・誰かが裏切ると、裏切り者は良い結果を得るが、その人以外はすっごい損する
・みんなが裏切ると結局全員が損する
良い結果を得るためには協力すべきなのですが、裏切られるとヤバイので、裏切ったほうがいいんじゃないか、という思考に傾いていく、というジレンマですね。
名前にもある通り、もともとは複数の共謀犯が各々罪を自白するかどうかで刑期が変わるという例で説明されています。この例だと、なんだか悪巧みにしか聞こえないわけですが、何気に実際の世の中でこのジレンマが当てはまるケースは多いようです。牛丼チェーンの値下げ競争の例もよく見ますし、密室ホラーでの「ひゃっはー俺だけが生き残るぜぇ」みたいなシーンも然りです。
特に注目したいのが「誰かが裏切ると、裏切り者以外はすっごい損する」というところ。これは、言い換えると、「誰かが自分だけの利益を追求すると、他の人がみんな損をする」とも表現できます。
これが株にも関連するわけで、色々話を聞いていると、現在の株取引は機械での自動取引が盛んで、ファンドと呼ばれる多くの会社ではAIが売り買いを大部分コントロールし、千分の一秒単位でやり取りを繰り返しているとか。このAIは、おそらくですが、自分の利益を最大化することを目的とするようセットされているはずで、皆で株を買い支え合っている流れの中で、いち抜けた!と売り抜ける(裏切り)、それが連鎖する……というのが今週の世界同時株安(みんなが裏切って悪い結果になる)だったという絵を独り想像していました。
あくまでも素人の邪推なので、これが的を射ているかは正直わかりません。ただ、今後金融以外の領域でもAIの普及が進んでいったときに、それが個々の利益の追求という枠を出ないがために、社会全体としては利益が損なわれる、という未来が、初期段階的に待っているかもしれません。そう考えるとAIが活躍する社会は、自由競争というより、全体管理の色がやはり強くなってくるのかもしれません。SFとしては、どこかでこういう要素も作品に盛り込みたくもなってきますし……ただ、今は具体例がパッとでないので、いつものようにお蔵入り直行コースです。
もうちょっと頑張って考えろよ的な話もありますが、僕の脳みそはこのくらいで
まぁ今後も懲りずに似たようなもの垂れ流すと思いますが、よかったらお付き合いください。
ではまた。
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