小説家になろう

 お前はこのタイトルを見た時こう思っただろう。

 何でこいつはカクヨムでこんな話のタイトルを付けているんだ、と……!


 とまあ冗談はさておき、何年か前の昔話をしようかなと思います。なろうだけでなく他の小説投稿サイトについても少し書いています。


 今から三年程前に、僕は自分の小説をネットに垂れ流そうと考えました。自分の小説が周りから見てどうなのかを知りたかったのが主な要因ですね。友人に見せるのは流石にアレなので、リアルとは関わりのない人達に読んで貰おうという安直な考えが……まあ、多少はあった訳ですね。


 そんなこんなで色々調べながら、手探りで初めての小説投稿サイトをいじってました。最初はフリガナの付け方すら分からないペーペーでしたね、はい。


 最初に投稿したのは拙作『Angel』のプロトタイプみたいなものでした。今こちらに投稿している者とは殆ど別物に近いです。それから一話で話した、DTBの影響受けて書いた異能アクションも投稿していました。評価はまあそれなりでしたが感想は無かったので当初の目的は達成されなかったのかなぁ……とは思います。


 それから色々あってこの二作は消して、今のAngelを投稿し始めました。普段使っているものとは別のツイッターアカウント(プロフィールに貼ってるやつです)を作成して時々宣伝活動をするようになりました。


 宣伝活動って結構大事ですよ、やるとやらないとではかなりPVに差が出ます。


 そこから感想が付くようになったのですが、おかげで良いところや悪いところがはっきり分かるようになって工夫もしやすくなったかなと思います。


 皆さんも好きな作品があったらコメントやレビューを積極的に送ってみて下さいね。どんな些細なものでも励みになりますし、批判もちゃんと根拠があるものならば大抵の人は受け止めてくれると私は思います。


 悪いところって自分では中々気付けませんからね。


 そしてカクヨムにも投稿するようになったのですが、一見同じように見えるこの二つのサイト、実は全然使い方が違います。


 まず、小説家になろうはカクヨムに比べユーザー数が圧倒的に多いです。作品の数も桁違いです。曜日や時間を考えて投稿しないと、あっという間に作品が流れて行きます。しかし何曜日のいつ頃に投稿すれば読んで貰えるかをちゃんとリサーチできれば、たくさんの人に自分の作品を見て貰う事が出来ます。


 次にカクヨムですが、やはり小説家になろうに比べるとユーザー数はかなり少ないです。固定の読者ができるまでは投稿しても数日の間全く読んで貰えないなんてザラにあります。


 最初の頃はもうカクヨムへの投稿辞めようかなと思ったことも少なくありませんでした。しかしそれと同時に、なろうと比べればまだ作品は少ない方です。コンテストでの競争率も、なろうは殆ど宝くじみたいな当選率ですが、カクヨムならまだチャンスがあります。なのでただ読んで貰おうというだけなら小説家になろう、コンテストを狙うならカクヨムがおすすめです。


 あと個人的には、カクヨムの方がユーザーさんが感想やレビューをよくしてくれるイメージがあります。なので感想が聞きたい人やレビューが欲しい方もカクヨムで投稿してみると良いかと思います。待っていても中々読者は来ないので、こちらから首根っこを掴んで引き摺って来るくらいの心持が必要です。


 読者の増やし方も微妙に異なっています。なろうの方はツイッターで少し宣伝をして、相互でリツイート等をしていれば案外サクサクPVは増えるんですが、カクヨムはそれだけだとそこまで増えないんですよね。


 カクヨムの方でユーザーをフォローしたり、作品をフォローしたりレビューやコメントを送ったりしていると向こうも読んでくれる様になるので固定の読者が増えやすいです。


 小説家になろうでは、シリアスな話や長い話は露骨に避けられます。短めの日常系の話や世にいう「異世界チート」の様なストレスなく読めるものが好まれますね。少し前で言う悪役令嬢の様な流行りものを書けば、そうでない時と比べびっくりするほどPV付きます。短めの流行りものを一本書いて、それを起爆剤に知名度を上げるというのも悪くないんじゃないかなとは思いますね、私は。


 カクヨムでもやはり避けられるっちゃ避けられるんですが、なろう程には露骨ではありません。ユーザーの絶対数が違うので、そういうジャンルが好きなユーザーに作品が行き渡り易いんじゃないでしょうか。


 コンテストを狙うならエブリスタもおすすめですが、あれはどちらかというと女性向けコンテンツとライト文学系コンテンツが多いのでそれ以外の注意して下さい。あと携帯サイトからの古参の人気作品が強すぎてランキングはほぼ乗らないです。書式も少し人を選ぶかなと思います。


 二次創作を書きたい人はハーメルンかPixivが良いんじゃないでしょうか。短編を評価してほしい人は作家でごはんがおすすめですが批評がかなり辛口な方が多いのでそういうことを言われても大丈夫な方だけ利用をおすすめします。


 まとめると


・小説家になろう…多くの人に見て欲しい人向け。コンテストは異世界もの書かないなら確実といっていいレベルで当たらないのでほぼ完全に趣味用と考えた方が幾分気が楽。異世界ものを書いても書籍化を狙えば競争がかなり激しい。


・カクヨム…書籍化を狙う人向け。感想やレビューが欲しい人向けだが固定の読者が付くまでが心が折れるレベルで長い。こちらからの売り込み必須。


・ハーメルン&Pixiv…二次創作向け。ただしPixivは埋もれやすいので注意。こちらもやはり売り込みが必須レベル。


・エブリスタ…書籍化や賞金を狙う人向け。ただし若干人を選ぶ。


といった感じじゃないですかね。どれも一長一短なので自分にあったものをよく考えてからサイトは選ぶべきです。折角良い作品を書いても畑が違っているせいで駄作として埋もれてしまうのは実にもったいないです。


 もしまだどこのサイトにも投稿していない人がこれを読んでいましたらどうか下調べは入念にしてから投稿サイトを決めましょう。これ本当に大事です、どこでも同じだと高を括っていると痛い目を見ます。


 

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

小説を書く、ということ 楪葉奏 @kanade07

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ