実に面白い回でした。教科書ではわからない日英同盟とその解消、日本がなぜ欧米と戦争になったのかをこれほど理路整然に書いた章を私はしりません。
ニコニコ動画にある「やる夫で学ぶ第一次世界大戦」で知ったのですが、戦争を有利に進めていたドイツがあれよあれよという間に敗戦国になったのは、連合国側のお金のながれ、イギリスやフランスがアメリカの債権を払うための方法という枠内でしかことを選択できなかったことを思いだしました。
よく経済で「神の見えざる手」という表現がされますが、政治こそまさにその見えざる手によって行動が制限されているのだと知り恐ろしく感じました。
それと蛇足ですが日本がバブルのころ朝生で多くの識者(笑)がアメリカの軍隊を傭兵扱いして馬鹿にしていましたが、契約というのはお互いがWINWIN[でないといけないと思いました。日米安保は日本にとってもとても有益であるという考え方はその通りだと思います。
長くなりましたのでこの辺で、ありがとうございました。
作者からの返信
カクカイ様、いつもありがとうございます…m(_ _)m
この辺の流れ、意外と知られていないんですよね(爆死
実は米国は日本と同様に英国に対してもある種の警戒心を持っていて、ドイツと英国、どっちの方がマシだったか?…から考えて英国を選んだ、に近いものがあっただけのようです。第二帝政ドイツよりも英国の方が人種・言語・政治的バックボーンが近いという事もあったでしょうが、貿易投資の面から考えてドイツよりも英国の方が遥かに近かった…というのが大きな理由で英国側についたと考えるべきかと思います。実際、米国ではWW1時、ドイツ系住民に対する差別等に関しては「特にウッドロー・ウイルソンなんかは何もしなかった(爆)」みたいな感じでしたが、同時に英国とは何度か戦争していてホワイトハウスを焼かれてもいたので「盟友」とまでは考えていなかった時代です。
当然のように日本に対しては強い警戒心を持っていました。有名な話ですが、米国は太平洋・大西洋の二正面作戦を常に考えねばならず、日本の台頭は全く好ましくはなかったのです。彼らの拠点はフィリピンであり(スペインからぶんどった…爆)、国力を付けてきた日本に対しては常に満州鉄道およびその付属地域(要するに後の満州国にあたる広大な領域)に関する権益の解放を強く求めていました。
要するに「山分けさせろ(# ゚Д゚)!」です。
日本としては「絶対断る」であって、また米国が中国人の人権云々…など考えているわけもないのです。なにしろ1882年には中国人排斥法を制定し、1902年には恒久化しているほどです(解除は1943年時)から(爆死
他方、英国は確かにWW1のドサクサ紛れに日本が中華民国に対して行った対華21ヶ条要求に不信感は抱いていたようですが米国ほどではなく、日米間でかなり難儀していたようで、強硬な米国に押し切られる形と考えるほうが自然かと思われます。よくよく考えてみれば帝国主義・植民地主義も全てはカネと投資が動機なのだから、こうなる事は当然とも言えるでしょう。こういう内容はいま学校では教えてないのかもしれませんね。時間もないでしょうし、歴史ってあまり興味持たれない分野でもありますので…
平和はカネでしか買えないのですねえ。そうすると、戦争抑止力としての人権ってのは、貧乏人の兵器とも言えますね。
作者からの返信
尻鳥様、いつもありがとうございますm(_ _)m
>平和はカネでしか買えない
たぶんそう思います。戦争は本質的に「奪って得する」行為なので、平和はその逆ということですが、「与えて損する」ではなく「カネを使って資産を増やす」という『作る』というのがキモなのだと思うのです。なのでカネを国債を使って『作る』ことは正当で、利子がついてるのも成長インフレで摩滅した通貨の価値を守るために必要。だから債務がついて回るのも仕方ないので、これは『成長インフレで摩滅させる』か『債務整理する』のどちらかになるということです。通貨=国債なので、この両者を適宜切り替えて使えば「カネを使って資産を増やす」事が可能になるということです。
よって平和は『高い』のです。時間がかかるし、作る手間暇がコストになって乗っかってくるからです。もっと言えば『貧乏な国は内戦や戦乱まみれになる』ということです。貧乏なので、製造コストと維持管理費が高い『平和』を運営し続けることが出来ないからです。
これが『人権』が本質的に『高い』理由です。本来『人権』は平和によってもたらさせることの多い『資産』です。臆病者や戦争弱者・敗者でさえ強者・勝者と同等の権利を保証するということで、これを作り出し、平和という枠組みの中で維持管理する必要があります。維持管理費が必要なのです。そのために、貧乏な国や地域で人権が軽んじられている(=少ない)理由になるのです。高いので、貧乏国では滅多にお目にかからないのです。
なので、逆にこの高価な『人権』を使って貧乏人救済の有力な武器にする人達が出てきたということです。なぜなら、貧乏人は『ヒト一人の価値が非常に安い』。たとえば一発15円程度のAK-47の実弾一発と同じ程度の価値しか無いからです。ということは『人権』というバカ高い資産一つで、非常に安い(貧乏な)人達を沢山救い出せる・・・という考え方が出来るわけです。この考え方が僕達の考え方で、左翼リベラリストとは違う立場ですが、結果は同じです。
非常に重要なことですが、リベラリストは人間が大事という『イデオロギーを振り回す』人達です。人権とか人間の命が大事と思っているのではなく、そういう『イデオロギーが大事』と考える教条主義的な新興宗教家のような人達です。
一方、我々は『文明を通貨的事象として捉えて解釈する』という派閥ですから、即物的かつ現実的な人達です。多分、構造主義者でしょう。物事の本質を見極めたいと考える人達です。
よって左派が『行動する狂信者の布教団体』であるのに対し、我々は『見てるだけ』の科学者のような立場の人達です。なので『人権』を、核兵器となんら変わらない「平和を維持管理するための武器の一つ」と捉えることの出来る冷徹でシニカルな哲学観・・・現代のノイエ・ザハリヒカイトと言っても良いセクトなのです。『まずは見極める』という『行動しないマネタリスト』=分析好きのサロンというのが此処です。
しかし分析した結果を『提言』の形で提出できれば、布教するのと同じ効果が、より低コストで可能になります。我々の立場です。
そうすると、通貨供給量を管理する技術としての『国債』というのは、賢者の兵器と言えるわけです。。。m(_ _)m
日本には、凄い潜在能力がありますね。やはり大事にすべき国は、米国、英国、ですね。
作者からの返信
まさに仰るとおりです。特にアングロサクソンは人類文明に対して「凄まじい貢献」をした、特殊な民族もしくは文化圏です。彼らの偉大さは、たとえポリコレ連中による「白人いじめ」「白人ヘイト」があろうとも、燦然と輝く人類の遺産として称揚され、継承されるべきです。アングロサクソンだけは「植民地に成り下がったことがない」としたら、その理由は「民主主義」「議会制度」「個人主義」という、ちょっと他の民族・文化圏では出てこなかった特殊な展開を可能にした彼らの知的能力の高さのおかげということです。
確かにワイは「白人、凄い(๑•̀ㅂ•́)و✧」派ではありますが、彼らの偉大な足蹠を考えれば、むしろ当然なのではないでしょうか? 我々も安易に「白人は有色人種を差別する」みたいな、ミジメったらしいバカなポリコレみたいなことをいうのを辞めるべきと思うのですけどね…(¬_¬)?