応援コメント

§4-1-5・もう一つの地球が辿った道を説明する前の総まとめとして〜仮に日本が経済破綻したとしても、何故「ダメージが軽くて済むのか?」を考えてみる」への応援コメント

  • 国の力は資源だけじゃないですものね。産業力や国民の勤勉さ、も国の力ですから。
    そう言う意味では、日本て実は、結構優良国なのかも!!!

    作者からの返信

    ぬまちゃん様…(^^)/
    いつもありがとうございます…m(_ _)m

    >資源だけじゃない
    …これ、本当なんですよ。リーマンショックの時、世界の格付け会社が全く役に立たなかったことが証明されました。当時、彼らが先進国で一番ヤヴァイと考えていたのが日本でした。しかしリーマンで最もダメージが少なかったのは日本でした。この間違いは、財務省が公式に提出している債務総額「だけ」を見ていたからです。そもそも債務総額の会計科目に関しては各国においてバラバラで、日本は他の国では含まれないような債権まで含んでいます。例えば独立法人や国営企業(国鉄とか)の債権も、国債で賄うのなら政府の借金に組み込まれています。しかし大抵の国では独立法人や国営企業の「社債」扱いが普通です。しかもこれらの債務が「外債」〜つまり外国人のカネを当てにしてる場合にのみ「本当にデフォルト」というのが普通なのです。

    たとえばギリシアが欧州通貨危機の時に国家破綻寸前まで追い込まれました。この時にギリシアが実は日本で、日本人相手に(←この場合は日本のファンド)日本円でギリシア国有鉄道の社債を建てていました。外債です。この外債(700億円と言われている)の償還日にギリシアが払えるか払えないかでギリシア破綻→欧州金融機関連続破綻→世界大恐慌…の恐怖が発生していました。この場合、普通に考えるとギリシア国鉄の社債なのだから、ギリシア国鉄がデフォルトするだけ…というのがごく普通の考え方なのですが、母体の国家そのものが財政破綻を起こしていてデフォルト寸前のときには政府系企業の破綻=国家対外破綻ということになるという事例です。

    ちなみに似たようなことは2022年のウクライナ紛争時のロシアでも発生しています。ロシア国鉄の対欧州むけ外債のデフォルトが発生していますが、これはロシアがドル決済できなくなったという経済制裁が主因とされているのでいわゆるテクニカルデフォルト(選択的デフォ)と言われています。ロシアには「払う余力はある」のだけれど、制裁によって払えない…という解釈です。

    とはいっても、実質、ロシアは破綻していますが…(๑¯ω¯๑)

    こんな感じなので、現在では国家破綻(≒国家の信頼性)に関しては3つの項目が考えられているようです。一つは政府の債務状況です。これは国債などの発行量と市場金利です。金利が高い場合には国家破綻の可能性が高くなります。2つ目は国家のファンダメンタルズで、経済成長率や国富の量と増加分・貿易黒字などを加味した総合的な数値です。これは国によって状況が異なります。
    そして、これら定数的なデータの他に3つ目として「政府の意思」という、数字では表現できない内容も重要視されるようになっています。つまり国家破綻の可能性がある時に「増税する!」といえる強い政府であるかどうか…ということは、その国の政治が安定しているかどうか? とか、国民の勤勉性や犯罪率を含めた社会の安定性、将来展望を見通すのに必要な技術革新力や教育水準、そして外国人などから見たその国の人気(≒評価価値)など「スパッとカネで割り切れない」内容も重視されています。

    これらを勘案すると日本は「結構大丈夫」と判断されているようです。多額の政府債務があるのは事実ですが、日本政府は外債を発行していないので(全て国内債=一般国債)なので(対外)デフォルト起こす心配はなく、また債務総額の二倍の規模の莫大な国民資産m2があること、あと国民力が強いと判断される世界的にも稀な安定した人気のある国…という事だからのようです。

    もっとも国家が本当に危ないのかどうなのかはCDSという数字で判るという話は本編の中で何度もしています。これが一番わかり易い数字です。日本は低いので今の所は大丈夫です。

    目に見えない資産=国民力・国家力というのも大事なんですよね(^^ゞ