第1章 1節

いつもは平等なんかじゃない世界でも


朝だけは平等にくるもんで


それはこの少女にもおんなじことで


だからこそ世界は



意地悪なのだと思う




「何あの子汚ないわね!!」

「まま〜あの子は悪魔の子なの…?」

「呪われてるのよ!!目を合わせちゃダメ!!」

「何〜きこえてないの〜!?シカトはうざいよ〜!?」


キャピキャピとしたお嬢様方が今日も懲りずにちょっかいをかけ

親子も親子で今日も変わらず「あの子」を怖がる

人と「ちょっと」だけ髪の色が違う

人と「ちょっと」だけ目の色が違う

それだけで悪魔、鬼と軽々しく呼ばれる


ただちょっとの差で人を自分のと違うものと判断し、それを怖がるボクら人間は

神よりも傲慢であり、神などよりもずっと恐るべきものなのだろう


「…ね……ねぇ……ねぇってば!!」

白髪の少女は今気づいたかのように

「…何?」

と返したが、ずっと聞こえていてめんどくさいなと思いながら

無視してことには多分声かけてた人も気づいていたのだろう

そんなことにはお構いなく声をかけた人は勝手に話を続けていく

「ここは俺のテリトリーだ」

まぁ答えるしか無いようで白髪少女も会話を続ける

「…だからなんやの?」

「君がここにいるのが不快って言ってるんだよ」



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幻想カプリシオ 撃銃 黒琶 @Zanntou

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