初めての小説コンテストを終えての実感と、次回作に向けての抱負から漕ぎ出した小舟……もとい、エッセイは、緩やかなエピソードの流れに乗って、やがて「どう生きるか?」という人生論へと辿り着きます。
その流れは決して突飛なものではなく、なぜなら、何かを終えるということは、何かの始まりでもあり、それを日々繰り返していくことそこそ、生きるということに他ならないからです。
つまり、『次は、何をしようかな?』……その問いかけは、『明日は、どう生きようかな?』であり、ただ、そのためには次よりも、明日よりも、まずは今、この瞬間を生きることが大切であると教えてくれる……そんなエッセイだったのではないかと思います!
全編に渡って筆者の気遣いが感じられ、ネットの世界では当たり前になってしまった誹謗・中傷といった痛々しい言葉は一切なく、柔らかい言葉のみで綴られておりますので、ネットで傷ついたことがある方、今まさに傷つけられている方は、ぜひ優しく包まれてみてはいかがでしょうか?
きっと、悪いのはネットではなく、また、ネットや現実といった区別に意味は無く、そこにいるのは……言葉を綴っているのは、血の通った同じ人間であるということを、改めて認識すると共に、自分が傷ついてしまうような場所からはさっさと退散し、居心地の良い場所に行けばいいという事実に、ふと気付く瞬間が訪れるのではないかと思います!