八住ギャラリー

心の師匠。






タモリ氏/タレント


言わずと知れた、一九八二年~二〇一四年までの、お昼の顔で有名だった方です。

その喪失感は『タモロス』の言葉が生まれる程でしたが、芸能界引退ではなく、現在もご活躍中です。


心の師匠。


私は、そこそこ小心者なので一般論から外れる考えは、表に出さないタイプでした。

出した所で理解される事もなく、説明するのもシラけてしまう理由からです。


ある日、閉じてモヤっとしていた考えそのままを、テレビ番組で、氏が堂々と仰っているではありませんか。


元から好きなタレントさんでしたが、

その日から、勝手に、一方的に。心の師匠になって頂きました。


氏の魅力は、飄々としてつかみ所がない存在感。

博学で、論点が楽しく、お茶目な所です。


〝笑い〟についてのエピソードも、氏らしいと思う次第です。


ある芸能人(仮にA氏)の方は、尊敬する大物お笑い芸人さんに

〝笑〟の文字とサインを色紙に書いてもらっていました。


タモリ氏の元を訪れ、説明し、いざ書いてもらおうとすると、


「笑の字は書けない」


氏は、かたくなに断り、A氏はサインのみを手に入れました。


後日、

A氏が、他の大物お笑い芸人さん達に、先程の話しをすると

揃って、「タモさんらしい」と返して来たそうです。


「俺の名前を書いてもらおうか?」


提案して下さった、某師匠がいらっしゃいましたが、

それでは意味がないと、A氏は丁重に断りました。


……とさ。


やはり、氏らしいと、僭越ながら私も感じました。





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