読んでる内に弟は次にどんな目に遭うのか、何でそんなに優しいのか、どう報われるのかがどんどん気になっちゃいました。
優しい語り口となぜだか納得しちゃうファンタジー要素も最高です。
やっぱり馬は人間にとっての最良の友ですね。

童話と言ったら寓意と残酷さですよね。
皮を剥ぐ、これは目を抉ったり手足を切り落とすことと同じ位によく使われる罰です。
そして罰に相応しい兄達の罪は親の権利を侵すこと、親をないがしろにすることだったと思います。
そこから見るとこの童話は家父の権利が強い社会で子どもに親に逆らわないことを伝えるものに思えてきました。

楽しい作品をありがとうございました。

先の方のレビューにもあるように、本物の伝承めいた秀逸なおとぎ話です。

アジアの騎馬民族特有の誘拐婚の風習を物語に織り込んでいる点、兄たちの誘拐婚した女性たちが後々も一定の役割を果たす展開も巧いです。

末弟にとって本当のパートナーはこの馬だからこそこの結末になった気がします。

幼い日々に読んだような、どこか懐かしい、王道の童話。
兄弟３人上２人は悪者と、勧善懲悪、ハッピーエンドと、お決まりを踏みつつ、童話らしい残酷さもあり、また、ハラハラする展開もあって、読み応えがありました。
騎馬民族の話、馬ということで、【スーホの白い馬】を彷彿させるけれど、そこまで悲しく切ない話ではありません。

こんな話を、ワクワクしながら、いくつもいくつも読みふけったなぁ。
そして、想像力を膨らましたものだなぁ。

馬は、金色ということで、アハルテケかなぁ？
この目で一度は見たい種です。