第13話

第十三話


「――これにて補習を終了します。

参加生の皆さん、お疲れ様でした」


短くなったチョークをカラン、と溝に置き、コウタは教室を振り返った。

補習の最終科目・物理を終えた教室内は疲労感と開放感が混ざり合っている。

コウタは汚れた黒板消しを手にクリーナーへと向かいながら、帰り支度を始める生徒たちの間に目を走らせた。

色素の薄い髪と青白い肌、細身の体に弱々しい表情。

風早エルという名のその男子生徒を見張っておくよう、コウタは生徒会長のクレハから言われているのだ。


風早エルは年明けすぐ、隣の県の高校から常新学園に転校してきた。

コウタは彼の転校初日に学校の案内を教師から頼まれ、少しだけ彼と話したことがある。

両親の仕事の関係で全国を転々としているのだと言っていた。

そしてその数週間後から彼は学校に姿を見せなくなる。

周囲の友人には体調を理由に学校を休むと伝えたそうだが、実のところ、彼には生徒会から謹慎処分が下されていた。

この決定は秘密裏に行われ、謹慎処分を知るのは一部の教員と生徒会、として風早エル本人のみである。


コウタはもう一度注意深く教室を見渡すが、風早エルの姿は見えない。


(逃げたか……)


生徒たちから視線を外し、コウタはクリーナーのスイッチを入れた。

轟音と共にチョークの粉が吸い込まれていく。


コウタは知っている。

風早エルは抜け目のない人間だ。

彼の本性については、転校初日の学校案内の後、クレハとアミから知らされている。

彼の転校の本当の理由も、謹慎処分の意味も。


クリーナーのスイッチを切る。


(さて、会長にはどう報告するか……)

「コウタく~ん!」


突然、コウタの左腕が重くなった。

そして聞き飽きた甘ったるい声に心までもが重くなる。

振り返ると、彼の腕には生徒会元会計、あらため、今をときめく高校生アイドル・蛇神アンナの細い腕が巻き付けられていた。


「久しぶりぃ~~」

「蛇神さん、僕は今から片づけが」

「それならアンナちゃんがお手伝い……」

「結構です」


冷たく突き放すようにコウタは言うが、アンナはそれすらも至福のように黄色い声を上げて手を離す気配はない。


(アイドルと言うのは恋愛禁止じゃないのか……)

「アンナちゃんね、ちゃんと補習は予定空けて来たんだよ?

だってねだってね、コウタくんに会えるからぁ」


こうなったら諦めるしかない、とコウタは溜息を吐いた。

引きずってでもいいから何とか片づけを済ませようと顔を上げる。


するとコウタの目が、驚きと戸惑いの入り混じったリュウの目と合った。

数秒、互いに無言で向かい合う。


「……」

「……」

「……金城土リュウ」

「よ、よう、えっと、生徒会の」

「猪狩です」

「おう、そうそう猪狩、猪狩な、うん」


なはは……とリュウは気まずさを紛らわすように笑う。

が、一瞬の沈黙の後、彼は我慢できずにコウタを指さした。


「え、なに、お前アイドルと付き合ってるの?!」

「そう見えますか?」

「そう見えるぅ~?」


コウタは迷惑そうに、アンナは恥ずかしそうに言う。

そんな二人を見比べて、流石のリュウも大体の状況は把握したようだった。


「コウタくん、聞いた?

アンナちゃんたち、付き合ってるみたいなんだってぇ~」

「金城土リュウ……余計なことを……」

「お、オレが悪いの?!」


コウタは恨めし気な目をリュウに送りながら板書を消していく。

その視線から逃げるようにリュウはアンナの影に身を隠した。


「怖ぇ……おい、蛇神、この陰湿メガネの何がそんなにいいんだよ」

「えぇ~、こう見えてカッコいいところとぉ、やっぱりカッコいいところとぉ、世界一カッコいいところとぉ」

「……やべぇ、話通じねぇ……」

「あとぉ、宇宙一カッコいいところかな?」

「……猪狩、お前も大変だな……」

「あなたに同情される筋合いはありませんが、否定はしません」


実際、アンナのファンに勘違いをされて面倒ごとになりかけたこともある。

リュウの言い方が気に食わなくとも、大変なことには変わりはないのでコウタは頷く。


「アンナちゃんはコウタくんと帰るからぁ、金城土くんは先帰っていいよ?」

「え……(猪狩、お前一人で大丈夫なのかよ……?)」

「これくらい慣れていますので、お気になさらず」

「……お前も大変だな」

「そんなことより、金城土リュウ」


じゃあ帰るか、と入り口に向かっていたリュウはコウタの声に彼を振り返った。

教壇の上に立ったコウタがリュウを見下ろす。


「心落村の合宿ですが、僕も同行することになりました」


アンナが何のことかと首をかしげてコウタを見上げるが、彼は何も返さない。

リュウはきょとんとコウタを見つめ返してから「げ……」と不満を隠そうともせずに顔に出した。

よりにもよってなんでお前が、とでも言いたのだろう。


(僕もそう思いますよ……)


コウタだって何も好き好んで合宿に行くわけではない。


「合宿が終われば色んな部活が心落村に関わることになります。

加えて、心落村の村おこしに有効な案を出せと言い出したのは我々生徒会です。

提案された合宿がいかなる成果を上げたのかを見届ける義務がありますし、これから学園の生徒が関わることになる心落村の実態を見極める責任がある」


コウタはリュウをまっすぐ見据えて言った。

活動報告会で言ったことをリュウたちが実行できるのか、コウタは見ている。

心落村が、この学園が関与するに値するのか、生徒会は見ている。


リュウはコウタの視線に一瞬驚いたようだった。

そしてその言葉に、リュウはにやりと笑った。


「そう言うことなら今度やる合宿準備、お前も来いよ」


今まではリュウの言葉を遮り、耳を貸さず、視界に入れるのも無駄とでもいう態度をとっていたコウタが、リュウたちを見届けると言った。

リュウはそのことに笑って、言った。


「心落村に乗り込む前に色々確認することがあるんだ。

時間とかはまた今度連絡するからさ」


ならば心ゆくまでしっかりと見届けてもらおうと、リュウの瞳に力がこもる。

その目を見て、コウタは自分の言わんとしたことがリュウに伝わったことを確信した。


「わかりました、参加しましょう。

ですが……」


メガネの向こうの鋭い目が薄く細められる。


「学生の本分は学業。

これは僕の個人的な見解ですが、あなたがこの補習に参加している時点で、あなたも戦略部も『その程度』であると認識していますので」

「へいへい」


話は終わったようだ、とリュウは手をひらひらと振りながらコウタに背を向けた。

コウタも残りの板書を消そうとリュウから目を離す。


「でも猪狩さぁ」


先ほどよりも少し遠いところからリュウの声が聞こえる。

コウタが教室の入り口に目を向けると、閉まりかかった扉を手で押さえ、リュウが廊下から顔をのぞかせていた。


「女の子と腕組んだままカッコつけられても、な?」


コウタのすました顔がピクリと引きつる。

何か言い返さなければとコウタが口を開くより先に、ぷくく、と笑い声を残して扉は閉まった。


「……はぁ」


言い返すために準備した息を吐き出して、コウタは黒板消しに手を伸ばす。

敵に弱みを握られた気分だ。

言うほど重大なことではないとは分かっているが、心は重い。

重ねてもう一度ため息を吐くと、コウタの視界の端でアンナが何やら口元をもぐもぐと動かしているのが見えた。


「……何食べてるんですか?」

「ため息吐くと幸せが逃げちゃうから、コウタくんの逃げちゃった幸せをアンナちゃんが食べてるの」


そう言ってアンナは真剣な表情で口に含んだ空気を飲み下す。


「………………は?」

「後で返してあげるね。

アンナちゃん、コウタくんの幸せのためならなんだってするから」


どうやらコウタの聞き間違いではないらしい。

アンナは真剣に、コウタがため息と同時に吐き出してしまった幸せを摂取しているのだ。

コウタはしばらく何も言えずにそれを見つめてから、呆れたように口を開いた。


「……あなたのせいで吐いたため息なんですけどね」

「うそぉ?!

アンナちゃんショックぅ……はぁ……」


思わず零れてしまった自分のため息も慌てて口に入れて飲み込むアンナに、コウタは「呆れた」とため息の代わりに苦笑を零しながら補習の片づけを続けるのだった。


***************************


補習から三日後の昼過ぎ。

午後からの部活動のため着替えを終えて下駄箱に現れたタイガは、今しがた登校してきたらしいリュウを見つけた。


「金城土」

「おう、飛澤。

今から部活?」

「ああ、そっちは戦略部か?」


登校日でもないのにここにいるとなると、それ以外には考えられない。

そう思ってタイガが問いかけると、リュウは「そういうこと」と頷いた。


「今から合宿の打ち合わせなんだ」

「打ち合わせ……って持ち物の確認とかかぁ……?」


合宿前の打ち合わせと言えばタイガにはそれくらいしか思いつかない。

ただそれだけのためにわざわざ登校してきたとしたら、少し気の毒な気がする。


「まぁ、それも兼ねてだけど」


タイガの考えていることがわかったのだろう、リュウは「流石にそれだけじゃ来るの面倒だって」と笑って続けた。


「心地村について『今わかっていること』と『合宿で知りたいこと』を整理するんだ。

村を見学するって言ったって、ただ何となく見るよりも何を見るかはっきりしてた方がいい物が見つかりそうだろ?」

「そうか……なるほどな」


持ち物の確認、などと言っていた自分の言葉が少し恥ずかしく、タイガは薄く苦笑しながら運動靴に足を入れた。

つま先をトントンと軽く地面に打ち付けて踵を収めてから、しゃがんで靴ひもを締める。

その間もリュウは、自分の頭の中を整理するように言葉を続ける。


「『今わかってること』は、過疎化が進んでて活気がないことと観光資源が少ないことでいいと思うんだ。

問題は『合宿で知りたいこと』なんだよな。

オレとしては、タケル先輩から聞いてる話が本当にそうなのかとか、観光資源少ないって言ったって何かしらあるだろとか、そこら辺が気になるんだけど、やっぱ、他のメンバーがどう思ってるのかも聞いてみたいっていうか……」

「お前は相変わらず、楽しそうだな」


靴ひもを結び終え、タイガは率直な感想を零した。


「合宿、俺も行きたかった。

心落村の話はどうも他人ごとに思えなくてな。

俺のばあちゃんの駄菓子屋も、場所は都内だが、似たようなもんだ」


リュウは意外そうに眉を上げる。


「じゃあ飛澤も来るか?」

「いや、残念だが、今週末は商店街のイベント準備だ」

「そうか、頑張れ」

「お前もな」


じゃあな、と手を振って下駄箱を後にするリュウを見送り、タイガは脱いだ上履きを下駄箱に戻した。


リュウはいつでもタイガには考えつかない視点を持っている。

決してひけらかすことはなく、当たり前のようにそれを使いこなしてしまう。

そう言うところは本当に、敵わないなと思ってしまう。


(……俺も頑張ろう)


よし、と気合を入れ直して、タイガは校庭に向かって駆けだした。


***************************


夏の日差しが畦道を焦がす。

一年で一番日の長い夏至を超え、夏は盛りを迎えようとしていた。

青々と育った稲の葉は日光を求めて天を仰ぎ、あとひと月もすれば小さな花が咲きだすだろう。


稲の間から丸い背中がひょこりと現れた。

日に焼けた肌に深いしわの刻まれた、穏やかな顔の老人である。

よいしょ、と独り言を口にしながら顔をあげ、老人は畦道の向こうの公道を見やった。

正午を間近に控えたこの時間には決まって、彼の孫の運転するバスが山を登って来る。

一日一往復、正午を挟んで二回きりしか通らないこのバスに手を振るのが、四年と少し前から続く老人の日課だ。


「気をつけろよぉ」


老人の住む山のふもとに住んでいる彼の孫は、こうしてすれ違う以外には盆と年末でないと会えない。

くたびれたバスが運転手と乗客をガタガタと揺すりながら坂道を登っていく。


「今日は人がいっぱい乗ってるじゃあないか。

珍しい」


手を振る老人を置いて山道を行くバスには、彼が言う通り珍しく六人もの乗客が乗り合わせていた。

最後部の五人掛けの座席には彼らの物であろう大きな荷物が置かれており、バスの揺れに合わせて時折跳ねたり崩れそうになったりしながら、なんとか積まれた時の原型を保ったまま山を登ってきている。

その今にも崩れそうな荷物の山に、ツンツン頭の高校生が飛び乗った。


「元気なじぃさんだな!

まだ見えるかな、お~い!」


バスの後方の窓から見える老人に向かってリュウは大きく手を振る。


「あ、振り返してくれた!

振り返してくれたぞ!」

「わかりましたから!

少しはじっとしていられませんの……?」


リュウ突入の衝撃を耐えきりゆさゆさと揺れる荷物の山を振り返り、マリエは先が思いやられると肩を落とす。


「なんだよ、もうすぐ心落村だぜ?

テンション上がるじゃんかよ」

「だからと言って公共交通機関の中ではしゃぐほど子供ではありませんの、私」

「なんだよ、バカにしやがって」


ふてくされて席に戻ったリュウに、タツノリも落ち着けと苦笑する。


「今からそんなに飛ばしたら後で疲れるでしょ」

「べっつにぃ~疲れねぇし」

「栄くんの言う通りだぞ、金城土くん」


背もたれ越しにそう言うのは、心落村出身の山岳部部長、山手タケルだ。

この合宿も、元は彼の「心落村を立て直したい」という願いから発展して企画されたものである。


「今日はちょっとした山歩きをするからな、体力は温存しておいた方がいい。

猪狩くんも、今のうちに仮眠でもとっておくといいぞ」

「ありがとうございます。

ですが僕は彼のように無駄遣いはしていないので、ご心配なく」


タケルの隣に座ったコウタは、手元に開かれた「合宿のしおり」を眺めたまま淡白に答えた。

この合宿の行方次第では、常新学園の多くの部活動がこの心落村の村おこしに関わることになるかもしれない。

心落村が果たしてそれだけの価値のある村なのか、そして戦略部が部活動として認めるに値するのか、彼は見極めなければならない。


「あーーーー、もう、早く着かねぇかなぁ」

「ですから、大人しく待っていてくださいまし」

「全く……山で遭難しても知らないよ?」

「ははは!

それは洒落にならないな!」

「部長としての品格が疑われますね、金城土リュウ」


以上五名、戦略部のリュウ、マリエ、タツノリ、心落村のタケル、生徒会のコウタがこの合宿の参加メンバーである。

そしてこのバスの六人目の乗客は、突如、バスの揺れもものともせず席を立った。


「は~い、じゃあ皆さんその盛り上がりのままこっち向いて~?」


五人の返事も待たないまま、パシャ、パシャ、とシャッター音が響く。


「いや~いい写真とれたよ~!

やっぱりこの合宿来てよかった~」


デジタルカメラの画面に表示された写真に満足したその人は、席に着くとくるりとリュウを振り返った。


「取材許可ありがとね、カネギドン!」


常新学園新聞部部長、高校三年生の鳴子ミチはメガネの奥で目を細めてガッツポーズを決める。


「いや、オレまだ参加していいとか取材していいとか言ってないッスからね?!

鳴子先輩が勝手について来てるだけですからね?!」

「え~~ミッティー先輩って呼んでって言ってるじゃ~ん」

「今そこどうでもよくない?!

ってかなんで集合場所知ってるんですか?!」

「そこは~……新聞部の情報網?」

「まさかの疑問符!」

「いいじゃんいいじゃ~ん。

こんなとこまで来ちゃったんだもん~、今更帰れなんて言わないよね、カネギドン~」


言っても無駄だから言わないだけだ、とリュウはため息と共に肩を落とす。

早朝、都内某駅での待ち合わせに「来ちゃった~てへぺろ~」と突然姿を現れたミチに、全員が絶句したことは言うまでもない。

三泊四日分の荷物を肩に下げ、どこで手に入れたのか合宿のしおりまで携えて、「切符買っちゃったから」という理由で同じ特急列車に乗って、特急を降りてからは例の「今更帰れない」理論で押し切られてこんなところまで来てしまったのだ。


「それにそれに~天下の鷹座コーポレーションのお嬢さんが男四人と合宿なんて心配でしょ~?

ここは先輩が一肌脱いで一緒に行ってあげなきゃと思って」

「ちょ、な、暑苦しっ……!

あ、あなたの後輩になった覚えはありませんでしてよ?!」

「じゃあ今からなろう!

ミッティー先輩って呼んでくれればそれで解決だよ~」

「そう言う問題ですの……?」


ミチに抱き着かれ猫のように撫でまわされ、マリエは肩を硬直させる。

何とかしてその腕から逃れようともがいてみるが、どういう仕組みか一度絡みついたミチの腕は中々外れそうにない。


「あーーーもう、ここまで来たら仕方ない!

別に勝手について来ても文句言いませんよ、オレは!」

「わ~ありがと~カネギドン~」

「ただし!

宿の部屋が空いてるかわかんないッス!

あと宿泊費、交通費、その他費用は自腹で!」

「大丈夫だよ~!

宿の空きは女将さんに確認済みだし、取材だから費用は全額新聞部から出ま~す」

「……って確信犯かよ!」


なおも騒ぎたてるリュウやミチの声を聞き流しながら、コウタはしおりに記された文字を再度目で追った。


心落村についてすでに把握していること。

過疎化の進行とそれに伴う活気のなさ、そして観光資源の少なさ。


この合宿で知りたいこと。

実際に活気がないのか、既に活用されている観光資源はないのか、資源とまでは言えなくとも何か特色や自慢はないのか。

そして当事者である村民たちは何を思っているのか、村おこし以外にも困りごとはないのか。


合宿準備をすると聞いた時は移動行程の確認をするくらいだろうと思っていた。

だが、現状と目標を整理するというリュウの呼びかけに応じて、タケル、マリエ、タツノリも意見を出して、今コウタが目を通している文面にまでまとめられてしまった。


(ここまでは「さすが戦略部」と言うべきでしょうか……)


ここまでは、ともう一度心の中で念を押して、コウタは窓の外に目を移す。

ゆるやかな上り坂になったカーブを曲がり切ると、運転手のアナウンスが車内に響いた。


『お待たせしました、間もなく終点、心落村役場前です。

お忘れ物、落し物のないよう、お気を付けください』





そしていよいよ、合宿がはじまる。

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オレスト~俺の戦略はこんなに素晴らしいのにどうしてだれもわかってくれないんだ~ トラプロ @TRAUMWORKINGPRODUCTION

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