死体の話①

 突然ですが、私が大大大……無限大に好きな伝説のギャグ漫画「ボボボーボ・ボーボボ」が舞台化されます。しかも文化庁の事業として、十八歳以下のお子様は無料で鑑賞できます。ボーボボリアタイ世代としては、ボーボボを知らない子供たちにハジケの種が蒔かれるということが嬉しいです。無事に沢山の芽が出てほしいですよね。十年後二十年後に、沢山のハジケリストに活躍してもらいたいものです。

 舞台化といえば、私がボーボボと同じくらい好きな「うみねこのなく頃に」も、全八エピソードのうち四つが舞台化されています。私は配信で見ましたが、もう素晴らしいの一言に尽きます。なのでうみねこの舞台は皆に見てほしいです。来年の二月にはエピソード5が舞台化されます。はエピソード5の公開前にはこれまでのエピソードが期間限定で配信されるので、ぜひ!!


 ……前置きはここまでにして、今回は「死体入門」という本を参考に、死体がどのようなプロセスを経て分解されるのかを簡単にまとめてみたいと思います。「死体入門」は自作の参考にするために買った本で、とても助けられました。創作で死後しばらく経った死体を出す予定がある方には、ぜひ手に取ってもらいたい一冊です。


死後数十分~:死斑の出現

・循環しなくなった血液は、体の低い部分に集まります。これが死斑で、褐色の痣のように見えます。死後約十二時間が、死斑がもっとも鮮明になるタイミングです。


死後三時間~二十時間:死後硬直

・気温などの環境や、死ぬ間際の体の状況にも左右されますが、死後三時間ほど経つと死体は頭→足先にかけて硬直していきます。二十時間も経つと壁に立てかけられるほど固くなります。


死後一日~二日:変色

・体が死を迎えると、体内の細菌は酵素を分泌し、体を分解し始めます。なお、酵素による分解は「自己融解」、細菌による分解は「腐敗」と称されます。

・分解が進むと体が柔らかくなるのはもちろん、表皮と真皮の結合が緩くなり、皮が肉から離れる「グローブ化」という現象が起こります。その次に起こるのが変色です。腸内細菌が多い=分解されやすい下腹部が肌色→赤茶けた色と変色します。変色する範囲も胸や首まで広がり、内臓が透けて見えるようになるそうです。ここまでくると、赤茶けた色は暗い緑色に変化します。この暗い緑色が全身に広がるまでに、死後一日から二日を要します。

・これはちょっとした反省点なのですが、かつて自作で腐敗した死体の描写を出した時、内臓が透けて見えるという描写を入れなかったのが少し悔やまれます。赤茶や緑に変色するということには触れたのですが。


死後三日:腐敗網

・上記の状態からさらに腐敗が進行すると、腐敗した血液が血管から染み出し、皮膚に網目のような模様が現れます。


死後三日~七日:膨張

・死体の分解の過程ではガスが発生します。このガスが充満することで、死体は生前の2~3倍に膨張してしまいます。またガスが発生したはずみで、死体が動くことも。また、伸びきった皮膚に気泡ができるだけでなく、気泡が破裂することもあります。するとガスと腐敗した体液が、破裂した箇所から溢れて出てくるのです。死体の内部に充満したガスは、噴き出ると強烈な異臭として感じられます。つまり死臭です。

・それだけでなく、ガスの圧力によって腕や足が伸びるだけでなく、眼球や舌が飛び出します。死後一週間もすれば、遺体をぱっと見て判断できることは性別ぐらい。生前の顔立ちも年齢も、推察することは極めて困難です。大人か子供かぐらいかも、大きさから察せられるでしょうが。


 もっとも、上記の変化は全て環境によって左右されます。たとえばクーラーをガンガンに効かせた部屋に死体を置いておいたら、諸々の変化はよりゆっくりと生じるでしょう。もっといえば、死体を冷凍していたら? こういった手口で事件発生の時間を偽るというのは、推理小説ではあり触れたトリックでしょうが、使い方次第では現在でもなお有効な手段ではないでしょうか。

 なにはともあれ死体がまだ土に還っていませんが、今回はここまでにすることにします☆彡

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