東アジア その㉑プミ族他
今回は普米(プミ)族についてからです。
プミ族は主に雲南省で暮らしている民族です。プミ族の居住地は寒冷な気候も、また位置的にもチベットに近接しています。そのためプミ族の文化やライフスタイルはチベットの影響を濃く受けているそうです。宗教もまた、チベット仏教とボン教の影響を受けているのだとか。
そんなプミ族は、男性の場合は立襟で大襟の上衣と幅広のズボン、加えて毛皮や色布で縁取りをした皮製の袍といういで立ちです。暑ければ袍を腰丈にし、両袖を前で結んで調節するのだとか。
プミ族女性は赤か濃い赤紫の大襟の上衣に、白や青などの淡い色の襞が多い裙(スカート)と、縞模様の色鮮やかな帯を合わせます。更に、ヤクの尾の毛で作ったカツラをつけ、彩色の色や珠を連ねた飾りを付けるそうです。
お次は徳昂(トーアン)族について。
トーアン族はミャンマーのシャン州から中国の雲南省にかけて、あとタイ北部にも居住しています。ミャンマーではビルマ語でパラウン族と呼ばれるそうですが、自称は「トーアン」に近い「タアン」らしいです。
ミャンマーにはタアン民族党(パラウン民族党)という政党も存在します。また、パラウン族の自治を目標に掲げる、タアン民族解放軍なるものもあるのだとか。最近だと2018年に政府軍と衝突し、死者も出たようです。
トーアン族は、宗教はほとんどが上座部仏教を信仰をしているけれど、一部アニミズムのところもあるのだとか。主な生業は茶の栽培と、あと水稲栽培も挙げられます。
そんなトーアン族は男性はネックラインなしで大襟の長衣に坎肩を重ね、幅広の長ズボンを履きます。服の色は紺や黒が多いそうです。トーアン族女性は前身頃に一列の銀飾りが付けられた濃い色の上衣に、長い裙を合わせます。トーアン族女性の服飾で特徴的なのは、腰に巻かれた漆塗りの籐や模様入り竹の輪です。これは、人間は瓢箪から生まれ、男は神の力を借り空を飛ぶ女を籐の輪で捕まえた、という伝承に基づくそうです。
トーアン族の服飾にはもう一つ、男女を問わない特徴があります。それは、ちょうどポンポンのようなカラフルな毛糸の玉を飾りとして身に着けること。頭にも首周りにも腰にもあと他の所にも付けられるので、トーアン族の民族衣装は美しいというより可愛らしい感じがします。
お次は布依(プイ)族について。
プイ族は中国では主に貴州省と、あとベトナムのハザン省とラオカイ省で暮らしています。ベトナムでは「ボイ」と呼ばれているのだとか。プイ族の人の多くは農業を営んでいるそうです。他には、ろうけつ染めが特産品として知られています。宗教は、プイ族の文化は漢族の影響を受けているためか道教と、あと仏教やアニミズムを信仰しているそうです。
プイ族の男性は対襟の上衣に長ズボンといういで立ちです。更に、頭には布を巻きます。プイ族の女性は斜襟(丁度着物のような感じで左右の衽を合わせたもの)や大襟の上衣に、ズボンやスカートを合わせ、前掛けを付けます。服の色として青と白を組み合わせることが多いようです。また、袖口は刺繍もしくはろうけつ染めの布で縁取りします。スカートもろうけつ染めの布で作ることがあります。プイ族女性は男性同様に頭に布を巻くのですが、用いられる布は方形で、装飾が施されてもいます。そしてその布を、色がついた糸で飾った三つ編みで留めるのです。
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